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水中都市・デンドロカカリヤ (新潮文庫)

水中都市・デンドロカカリヤ (新潮文庫)

水中都市・デンドロカカリヤ (新潮文庫)

作家
安部公房
出版社
新潮社
発売日
1973-08-01
ISBN
9784101121079
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水中都市・デンドロカカリヤ (新潮文庫) / 感想・レビュー

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みっぴー

表題作の『デンドロカカリヤ』『水中都市』は全く理解出来ませんでした。前者は友人が植物になり、後者は父が魚になるという話です。他に収録されている『闖入者』『鉄砲屋』は後味こそ悪いものの、他者に自分の境界線をジワジワ削られていき、気が付いたら居場所を奪われていた。。。という不条理感たっぷりの安部公房の十八番。多数決の原理を最大限に皮肉った内容で、遥か高みから世論を見下し、政事情勢を嘲笑うかのような余裕すら感じます。マイベストは『手』。残酷さを美しいと思ったのは生まれて初めてでした。

2016/04/10

キジネコ

抵抗と服従、支配と従属、正義と悪徳、多数と少数、ブルジョアとプロレタリアート、民主主義と、その対立概念、背反する二極の引力に翻弄される民衆。繰り返される茶飯事となった変節の寓話をユーモラスな変身譚で語る。安部公房を読むと村上春樹の羊男がやってきます。これは私の壊れた回路のミスリード、何時か ちゃんと説明出来る様になれば良いのですが「音楽がなっている間は踊り続けるんだ、できるだけ上手く踊るんだ、何故踊るか?なんて考えずに」羊男の声が聞こえる。二人の作家が時を隔てて地下の水脈で繋がっている様な気がします。  

2016/05/02

かんらんしゃ🎡

★デンデラリュウば出てくるばってん、でんでられんけん出てこんけん…。なんとなく本のタイトルから浮かんだだけだが、共に不思議な響きを持っている。出られるんなら出るけど出られんなあという長崎弁だ。★『デンドロカカリア』では人間が草木になって国の植物園に植えられてしまう。それは国家権力による統制を意味する。束縛されて外にでられんけん、これは知る人ぞ知る人間マタンゴとおんなじだ。『闖入者』は部屋を乗っ取られる話で、更に政治臭く所有の不確かさ、民主主義の理不尽さを描く。この頃の公房は血気盛んだ。

2019/12/07

さきん

阿部公房氏の短編集。表題の水中都市、デンドロカカリヤよりも飢えた皮膚、闖入者、鉄砲屋の方が面白かった。飢えた皮膚は澱んだ世界観が感じられたし、闖入者は新大陸アメリカに侵入した白人、または、戦後の日本を風刺しているように感じた。鉄砲屋は政治に利権を確保する大企業の経営者を風刺しているように感じる。イソップの話も面白い。阿部公房の本をしっかり読むのは初めてだが、違う作品もどんどん読んでいきたい。

2018/07/01

もっひぃ

例えば友達にこの11編の短編のうち、1編でもそのあらすじを説明できない。この本を読んで作られた映像が頭の中にぼんやり残っているが、それをあらすじ・内容として説明するのは不可能だなと思う。その意味で安部公房の作品は(特に短編)夢に似ているなと思った。頭の中に映像は残ってても、論理的におかしかったり、荒唐無稽で、言葉にしようとすればガラガラと崩壊してしまう…。『飢えた皮膚』が1番気に入った。

2017/02/20

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