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死に急ぐ鯨たち (新潮文庫)

死に急ぐ鯨たち (新潮文庫)

死に急ぐ鯨たち (新潮文庫)

作家
安部公房
出版社
新潮社
発売日
0000-00-00
ISBN
9784101121239
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死に急ぐ鯨たち (新潮文庫) / 感想・レビュー

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マリリン

評論集だが、生い立ちや時代を安部氏の視点で語っている痛快な作品だった。「死に急ぐ鯨たち」は人間の集団心理をうまく表現している。「右脳閉塞症候群」なかなか痛いところを突いている。先月読んだ『奇跡の脳』を思い出した。情念と感覚の違い、書く事の自問自答に絶望は希望の一形式という答えを見出した事、権力が末端に持つ掃除組織(はみ出し者を掃除する)、国家権力と露天の客寄せサクラという二重の意味を持たせたという『方舟さくら丸』。小説は言語で語りえないものの存在を言語で語る悪足掻き...という言葉もおもしろい。

2018/11/03

もっひぃ

『方舟さくら丸』について、儀式や国家についてなどの安部公房のエッセイが載っていた。東北でのホテルの火災、階段の下で多数が焼死。原因は客の1人が忘れ物を取りに戻ったこと。安部公房はそれを「群集心理としてパニックの際は例外行動をとった者がボスとして選ばれる」と綴る。僕はこれを読んで、トランプ大統領を想起した。「異例の当選!」「異常事態!」とか言って騒ぐだけは意味がない。アメリカ国内で「パニック」が起こってるのが要因かもしれないし、別に要因があるのかもしれない。そんな風に、考えるきっかけを与えてくれる本。

2017/02/12

論文、インタビューなどを収録した評論集。僕が興味を惹かれたのは満州での話。公房は少年時代を満州の奉天で過ごしました。おかげで日本内地の山や海に憧れをもっていたそうで、それ故か長編「第四間氷期」では水棲人間が登場します。このように作者が憧れを小説で描くという行為は、子供が好きなものを絵で描く行為と重なり微笑ましく写ります。こういった角度から読むのも小説の醍醐味の一つなのではないでしょうか。

2018/06/29

狭山山広

方舟さくら丸の解説としても楽しめる。ここで語られたことは作品完成の為の補助手段で、完成した作品からは廃棄されるものだそうな。他の作家ならここで語られた内容も方舟さくら丸本編に組み入れそうだけど。「抑止力としての核の保有という論理から、現代の破滅願望は反体制ではなく国家主義か民族主義に組織されやすい」とかなるへそと思ったりよくわからなかったりへーと思った。テレビによる擬似集団の過剰生産の話とか、時間への脅えから人は物語を作ったり造形を作る。音楽は時間との和解による高揚であるとか独自の理論が刺激的。

2016/02/01

月をみるもの

村上龍は「恐怖は想像から生まれる」と言ってるが、鯨のストランディングも、それが理由なのかな? https://www.spf.org/_opri/newsletter/2002/53_3.html

2018/12/15

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