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沈黙 (新潮文庫)

沈黙 (新潮文庫)

沈黙 (新潮文庫)

作家
遠藤周作
出版社
新潮社
発売日
1981-10-19
ISBN
9784101123158
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あらすじ

島原の乱が鎮圧されて間もないころ、キリシタン禁制の厳しい日本に潜入したポルトガル人司祭ロドリゴは、日本人信徒たちに加えられる残忍な拷問と悲惨な殉教のうめき声に接して苦悩し、ついに背教の淵に立たされる……。神の存在、背教の心理、西洋と日本の思想的断絶など、キリスト信仰の根源的な問題を衝き、〈神の沈黙〉という永遠の主題に切実な問いを投げかける長編。

沈黙 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

キリシタンが禁教となったことを知りつつ、日本にやってきて信徒たちを救おうとした神父、ロドリーゴの物語。彼は、しばしば新約聖書の記述を想起し、自らの行動規範を「キリストのまねび」に置こうとする。常に「あの人」の顔を思い浮かべ、どんな時にも祈り続けながら。そのロドリーゴに次々と襲いかかる数々の試練を通して問いかけられ続けるのは「神の沈黙」である。信徒への拷問、悲惨で惨めな処刑。そして、神父ロドリーゴに迫られる棄教。物語の随所から、終生カトリック教徒であり続けた遠藤周作自身の魂の悲痛な叫び声が聞こえてくる。

2012/12/01

遥かなる想い

狐狸庵先生として有名であった遠藤周作が、一方ではキリスト教を題材とした重い本を書いていたことを知った本でその内容は当時の私には衝動的ですらあった。自分が転ばないために拷問に苦しむ信者たちの声を聞かせ、ついには踏絵を踏ませることになる…「沈黙」という題名の意味も含めて、その後同類の遠藤周作の本を読んでいく強い動機となった。

れみ

かつての恩師フェレイラが日本で棄教したと知りロドリゴたちは日本へ。そこで知った日本でのキリスト教の顛末とは…というお話。日本の信徒たちを救いたいという思いと自分の存在が彼らの命を脅かされるという極限状態のなか信仰と神の存在について考え苦しみ抜いた末にロドリゴがたどり着いた結論。それが他の人にとって正しいかではなく本人にとって腑に落ちるかが一番なんだと思う。そして言葉の行き違いと島国ゆえの排他性と外から入ってきたものを自らの文化に巧みに取り込む日本らしさがこの時代の日本でのキリスト教布教を難しくしたのかも。

2017/01/24

抹茶モナカ

キリスト教禁制下の日本に布教のために潜入したポルトガル人司教が棄教するまでを描いた小説。神はいるのか、何故沈黙を続けるのかを突き詰めた小説。語りの工夫で読者を世界観に導き入れるスリリングな小説。キチジローがトリックスターとして魅力的。無神論者のつもりの僕には、信仰の問題は難しかった。ロドリゴの転び方が重層的で深い。

2016/12/24

ehirano1

うわ~~、これ「海と毒薬」系ですね。しかし、読感は悪くないです。哲学に近い感じがしたので楽しめました。ところで、本書のタイトルが「沈黙」でなかったら、読感は全く違ったものになったのではと思いました。そういう意味では再読必須の作品ではないかと思います。

2017/08/11

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