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遺訓 (新潮文庫)

遺訓 (新潮文庫)

遺訓 (新潮文庫)

作家
佐藤賢一
出版社
新潮社
発売日
2020-12-23
ISBN
9784101125350
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遺訓 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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まーみーよー

西郷隆盛の言葉や教えを集めた「南州翁遺訓」。編纂したのは戊辰戦争の敵方、庄内の人々。戊辰戦争の敗者、庄内と、西南戦争の敗者、薩摩から見た維新後の日本の物語。主人公は前作「新徴組」の登場人物沖田芳次郎(沖田総司の甥)。庄内藩は幕末最強の藩とも言われ、戊辰では負けなしだが会津が陥落し降伏した。その戦後処理にあたったのが西郷隆盛。寛大な扱いにより、敵であった西郷の人柄に魅了され庄内での薩摩観は好意的であり、維新後に交流も盛んだった。日本が敵味方に別れて戦う虚しさを伝える。大久保利通は悪人として描かれている。

2021/09/06

ひいろ

★★★★

2021/04/09

さっと

新選組の沖田総司の兄・林太郎と戊辰戦争で新政府軍から「鬼玄蕃」と恐れられた酒井玄蕃を描いた『新徴組』の姉妹編。語り手は林太郎の息子・沖田芳次郎に引き継がれ、西南戦争にいたるまでの、明治期の酒井玄蕃はじめとする元庄内藩の人々、西郷の寛大な戦後処置にはじまる薩摩と庄内の絆が描かれる。前半、玄蕃の海外出張まで追って冗長に感じる部分もあったが、これが後々効いてきて、意外な人物との邂逅などもあって最後まで飽きさせない。維新と言えば響きは良いが、戊辰戦争や西南戦争の内戦を忘れてはならない、という遺訓と受け取りたい。

2021/09/26

miyaz5

西南戦争後、西郷隆盛の教えを「南洲翁遺訓」として遺したのは旧庄内藩の武士だった。その薩摩と庄内の繋がりを基に壮大なスケールで描かれた小説。主人公は沖田総司の甥の沖田芳次郎。実在の人物で、実際に庄内藩に縁のある人物であるが、ここまでの活躍は作者の創作。実在の芳次郎はこの後、東京で警官になっている。ライバルの中原尚雄も実在の人物だけど、人間技とは思えない活躍で、フィクションとしては楽しく読めた。登場人物の中では庄内藩の酒井玄蕃に興味あり。ネットで調べても、実際にとても素晴らしい人物だったことが分かる。

2021/03/15

沖田総司の甥であり、元新徴組の隊士、沖田芳次郎を中心に西郷や大久保の視点を交えながら西南戦争を描く歴史小説。本作では西郷については好意的にまた大久保は否定的に描いている。 その一方では沖田芳次郎の視点を通すと権力者の闘争に巻き込まれ、現場でかつての仲間と殺し合い、命を落としていくことが丁寧に描写されていて、単に正義と悪という単純な構図になっていなかった。西南戦争のシーンでも読者が期待していたであろうあの人との邂逅もあり、意味のあるシーンになっていた。最後のシーンもある種それを体現していた。

2021/09/07

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