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楡家の人びと 第二部 (新潮文庫)

楡家の人びと 第二部 (新潮文庫)

楡家の人びと 第二部 (新潮文庫)

作家
北杜夫
出版社
新潮社
発売日
2011-07-05
ISBN
9784101131580
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ジャンル

楡家の人びと 第二部 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ゴンゾウ@新潮部

基一郎の没後、子供達の時代へ。主人を喪い兄弟姉妹の冷たい関係が続く。ばらばらになる家族。昭和に入り国際政治から孤立する日本。いよいよ太平洋戦争に突入し米国と開戦。大病院と楡家の行く末は。著者本人の兄弟も登場しとてもユーモラスだ。実父斉藤茂吉の詩の登場には驚いた。

2017/03/26

かのこ

家族に流れる「時」、病院に流れる「時」、世の中に流れる「時」…何も変わらないようでいて、ある日突然大きなことをやってのける。役目を終える者、生まれてくる者、代替わりしつつ、楡家の日々は続いていく。登場人物全員、いわゆるヒーロー・ヒロイン然とした人が皆無で、みんなどこかしら欠点を備えた難しい人ばかり。怒涛の盛り上がりや、爽快感はないけれど、人って、家族って、本当はこんな感じだよね…って思う(共感ともまた違うのだけど…)。淡々と続く市井の人たちの年月を覗くこの作品。この作品の終わりってどんな感じなのだろう?

2017/10/24

nakanaka

大黒柱であった基一郎の死、その後二代目院長となった徹吉の苦悩、そして忍び寄る戦争の足音。楡家は大家族なので登場人物が多いのですがその他にも彼らを取り巻く人々もいます。それでもそれぞれが特徴のある人物ばかりなので混乱することもなくすんなりと頭に入ってきます。これも作者の力量のなせる業なのでしょう。第三部では大戦が始まります。彼らにどんな運命が待ち受けているのか。

2023/01/24

NAO

カリスマ医院長基一郎の死。あとを継ぎ医院長となった徹吉は、全く人望がない。高揚感に包まれていた病院に陰りが見え、そういった病院自体の暗さに、戦争の暗さが重なる。

2022/06/29

harass

カリスマの一代目の楡基一郎は突然に亡くなってしまう。養子の徹吉は新たな土地に病院を建て直すが経営は苦手だった。二代目たちとその子供らや妻たちの不和や大騒ぎがあるも、次第にきな臭くなっていく昭和の時代に飲み込まれて…… 第二部は真珠湾攻撃開始で終了。著者は自身の病院の歴史から取材してこの小説を書いている。著者の父は歌人斎藤茂吉であり、この作品では徹吉に置き換えてある。家族の話であるにもかかわらず、おかしく哀しく突き放して書いてあり、これがこの小説の魅力なのだろうか。

2016/06/23

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