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四日のあやめ (新潮文庫)

四日のあやめ (新潮文庫)

四日のあやめ (新潮文庫)

作家
山本周五郎
出版社
新潮社
発売日
1978-08-29
ISBN
9784101134284
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ジャンル

四日のあやめ (新潮文庫) / 感想・レビュー

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じいじ

9話の短篇集、どれも味わい深い逸品揃いです。わたしは武士の「夫婦愛」を描いた表題作【四日のあやめ】が、とりわけ気に入りました。夫婦互いに相手を思いやる心遣いが堪らなく好きです。オレの悪評が続く限りオレは成長してみせる、と大見得を切る夫が一段と頼もしく見えます。読み終えて、もっと読みたいと思う欲が湧きますが、心残りは短篇の良いところかも…。いまの世にも通ずる?夫婦愛を描いたこの短篇、また読みたくなるだろう……。

2022/04/13

優希

切なくてずっしりくる短編集でした。感傷的な雰囲気が漂う珠玉の作品ばかりです。男性の懐が深く、義理と人情があふれているように感じました。純愛物が多いので心にじんわりきます。感傷的な雰囲気が何とも言えずいいですね。

2015/01/08

タツ フカガワ

先日NHK-BSプレミアムの『だれかに話したくなる山本周五郎日替わりドラマ』を見たら、だれにも話したくないほどの出来だったので11年ぶりに本書所収の「はたし状」を再読。これは婚約した女性が婚儀を破談にして親友に嫁ぐという、破談された男の苦悩の物語。怒りや絶望、不信や疑惑と千々に乱れる男の胸中がドラマにはない描写で、これが涙の結末へと繋がっていく。その他、妻の自殺の真相を一種ミステリ仕立てで武士の再生を描く「古今集巻之五」や、身分を越えた男の友情を描く「貧窮問答」など短編の名人芸を堪能しました。

2022/09/11

キムチ27

ベストは長編をあげる私だが、手元に置くのはいつも短編。仕事の待機時間に読むのがいい。これも心をとろかす中身揃い。江戸期モノばかり9作。様々な恋愛ものが多い中で、お気に入りは「貧窮問答」~メルヘンと言えなくもないが、がちがちの封建時代に片隅にはこんな話も有ったろうと。「榎物語」~人生の苦みを感じさせる。こんな恋愛もありか・・と。「「契りきぬ」~この舞台設定ものでは傑作と。標題の「四日のあやめ」はその名称から冴えわたり、周五郎が描き出す武士道の渋みが光っていた。読後は雨上がりの爽快感・・の様で。

AICHAN

図書館本。「ゆだん大敵」「契りきぬ」「はたし状」「貧窮問答」「初夜」「四日のあやめ」「古今集巻之五」「燕」「榎物語」の短編9編。なんて美しい日本語。何度も声に出して読んでみた。

2019/09/18

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