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心が挫けそうになった日に (新潮文庫)

心が挫けそうになった日に (新潮文庫)

心が挫けそうになった日に (新潮文庫)

作家
五木寛之
出版社
新潮社
発売日
2021-01-28
ISBN
9784101147345
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心が挫けそうになった日に (新潮文庫) / 感想・レビュー

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あすなろ

70歳の年齢差がある灘高生と五木寛之氏との講演と対談集。高校生からの質問に答える五木氏にも注目だが、僕には五木氏の考えを読む事がやはり重点となってしまった。何故ならばその五木氏の考えや語りがこの数十年の書かれていることと少し趣きが違った為。そうした事を氏が語られたのは、エリート校の卒業生が、必ずしもエリートの道を歩むとは限らないという想いから。人生は挫折の連続。それを乗り越えていくのが人生。敗北を恐れず、勝利に甘えるなと小声で耳打ちするしかないと結ぶ。なるほどだからファンが知らぬ様々な事を語られたのですね

2021/04/11

難波猛

#読書 ◆灘高生、早大生と70歳以上の差がある対話 ◆作家=時代に対する表現者(炭鉱のカナリア) ◆世間の空気と逆の方向へ行くネガティブな存在 、デラシネ(根なし草の人)、ピエノワール(黒い足、引き揚げ者)、海山稼ぐ者(アウトサイダー)、転がる石として生きる ◆コンプレックスをアイデンティティにする ◆人間の罪深さを自覚する ◆人生は不条理、仏教は苦から始まる ◆極限状態を生き抜くガルゲンフモール(断頭台のユーモア)と感受性 ◆サウダージ(暗い憂愁)を抱えて生きる ◆色々あるけど、人間とは愛すべきもの

2023/07/30

百栗豆茶

灘高生、早大生との対話集。著者の体験談が面白い。「転がる石として生きる」の題目は、ボブ・ディラン最大のヒット曲「ライク・ア・ローリング・ストーン」からと思われる。人生における栄枯盛衰、でも、何にも無いってことは、何も失うものが無いということ。エリート高の卒業生が必ずしもエリートの道を歩むとは限らない。人生は不条理にみちている。著者はそのことを学生たちに伝えようと思った、と言う。人生は挫折の連続。それを乗り越えていくのが人生ではないか、と。ともあれ、「ライク・ア・ローリング・ストーン」は名曲だと思います。

2023/03/07

のら

良書。灘校と早稲田大学の学生に対する講義と質疑応答をまとめた1冊。深い教養や人生経験に裏打ちされた「五木寛之の人間学」とでも言うような趣がある。ほんの些細な出来事が人そのものに対する信頼を回復させる話などグッと来た。

2022/09/23

ピンガペンギン

【佐藤優と五木寛之「異端の人間学」読了後に】灘高校生と早稲田大学(五木氏中退)生に語った話と質疑応答をまとめた本。平壌からの引き揚げ体験のことはもっと詳しく書かれていた。「戻れた人間は悪人」と書いて非難される。「自分みたいな人間が生きていていいのか」と思うこともあると。以前に重度の鬱になったときに、北海道の寒村での「取るに足らない思い出」(P118)を反芻することで立ち直れたという。その思い出は何ていうこともない思い出なんだけど、面白いと思った。五木氏は書くことも大事だが、対談やラジオも全く同格に→

2022/05/28

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