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峠(上) (新潮文庫)

峠(上) (新潮文庫)

峠(上) (新潮文庫)

作家
司馬遼太郎
出版社
新潮社
発売日
2003-10-25
ISBN
9784101152400
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『峠』上巻(司馬遼太郎/新潮社)

 司馬遼太郎の『峠』が、2020年に映画化されることが決定した。タイトルは「峠 最後のサムライ」で、ネット上では「新たな司馬映画くるー!」「こんなの絶対いい作品になるでしょ…」と反響が相次いでいる。

 同作は、越後長岡藩の家老・河井継之助が主人公の時代小説。河井は幕末に活躍した実在の人物で、“越後長岡の風雲児”の異名で知られている。藩の持て余し者でもあった河井は、複数の塾に通うほど勉強熱心な男。しかし詩文や洋学など単なる知識を得るための勉学は一切せず、歴史、世界情勢、ものごとの原理を知ろうと努めていた。江戸の学問では満足できなくなった河井は、備中松山の藩財政を立て直した山田方谷の下で学ぶため旅に出る―。

 数々の作品が映画やドラマ化している司馬作品だが、同作の実写化は今回が初めて。監督、脚本には黒澤明の下で数々の作品に携わり、2000年の映画「雨あがる」で日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した小泉堯史が務める。

 河井を演じるのは、熟練の演技力で作品を彩る名優・役所広司。映画公式サイトでは「世界中で知られている『サムライ…

2018/9/15

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峠(上) (新潮文庫) / 感想・レビュー

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yoshida

戊辰戦争の北越戦線で新政府軍を苦しめた越後長岡藩。実質的に長岡藩を率いた河井継之助の生涯を描いた作品。司馬遼太郎さんのストーリーテラーとしての力量も発揮され読ませますね。特に河井継之助の人物像、その性格や信条は、司馬遼太郎さんの作品では珍しいタイプで興味深い。どこまでが史実かは分からないが面白い。「世に棲む日日」の吉田松陰や高杉晋作、「燃えよ剣」の土方歳三。同時代の人々とも異なる個性を持つ。大胆な事をしても再び召し出される器量。河井が長岡ではなく、他の雄藩に生まれていれば日本の歴史も変わったかもしれない。

2019/11/27

修一郎

映画になったので未読の本作を。映画は北越戦争が中心だろう。この上巻は継之助が長岡藩の中枢となっていった戊辰戦争勃発までだ。幕藩体制が崩壊していく日本の未来を見通していた先見性と言動の変人ぶりの二面性が描かれる。平時ならば雪に閉ざされた小藩で変わり者として藩士人生を全うしたかもしれない。藩主に見いだされたきっかけがいかにも動乱期らしい。長岡藩と心中するつもりの継之助の行動は? 中巻へ!

2020/03/21

mura_海竜

時勢が見える人には見える。幕末の混乱期。越後長岡藩、河井継之助。久しぶりの司馬さんの本。『竜馬がいく』『燃えよ剣』とは異なる視点での幕末。長岡は新潟第二の市。仕事で長岡へ。レビューは「中巻」「下巻」終わってから。

2014/04/26

koji

初出は、56年前に毎日新聞に連載された新聞小説、息長い小説です。上巻は幕末の風雲児河井継之助の前半生を描きます。司馬さんは、継之助の前半生は「何事もなかった」とにべもありませんが、一方波乱の後半生の根は全て前半生にあると言います。そう言われると、太平の世に惰眠を貪る上司にたてつき、それでいて実力があるので嫌われず。又只管変化の本質を掴む事を考え抜き、自らの眼で真の師を追い求める、女性好きの合理主義者という人物像は、正に高度成長期のサラリーマンの立身出世を体現して、よく読まれた事が分かります。期待して中巻へ

2022/11/30

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

幕末の越後長岡藩の雄、河井継之助の物語。戊辰戦争において、小さな長岡藩を武装中立させるという、今から思えば不可能な戦略を実行しようとした人物。やはり、司馬さんは幕末から明治の物語が面白い。私はこの小説で初めて河井という人物を知った。彼の才能の大きさに対してあまりにも長岡藩が小さ過ぎた事が不幸だったと思う。もし、彼が薩摩、長州の生まれであれば、どのような人生を送ったであろうか?そんなことを想像するのも楽しい。★★★★+

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