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世界はゴ冗談 (新潮文庫)

世界はゴ冗談 (新潮文庫)

世界はゴ冗談 (新潮文庫)

作家
筒井康隆
出版社
新潮社
発売日
2021-05-28
ISBN
9784101171555
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ジャンル

世界はゴ冗談 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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Sam

2010年刊行の短編集。解説によれば、同時期の作品を集めた「繁栄の昭和」を「ノスタルジー編」とすればこちらは「ナンセンス/シュール編」とも呼ぶべきもの。いくつかの作品に見られる「実験的意図」にはあまり興味はないが、冒頭の「痴呆(暴走)老人小説」はじめ、筒井康隆らしい、相変わらず冴えた作品もあって笑わせてもらった。笑ってる場合じゃないかもしれないけど。

2021/06/08

遊星

個人的に筒井康隆熱が云十年ぶりに再来。未読作品に手をつけ始めようとしたところ本書文庫化の報を聞き早速読んでみた。メタフィクションというのかポリフィクションというのか、佐々木敦氏の解説にあるとおり、実験的な作品がずらっと並ぶ。壮観。登場人物たちが登場人物であることを意識するなんてのはもはやお家芸中のお家芸。3文字熟語だけで小説として成立させてしまうなんてのになるともう筒井康隆にしかできない芸当。嘆息。と書きつつも最後に収録されたウクライナに関する付記にちょっとせつなくさせられた 笑。

2021/11/03

のれん

日本のメタフィクション源流の一つはやはりこの方にあるのだろう。 一見ふざけた文章で、読み進めるほど難解で、辿り着いた先は洒落尽くしの魔境。 ナンセンスさを集めた短編集だけあり、好き嫌いが分かれる作品。特に表題作含めた後半3編は東日本大震災直後ということもり、作劇という構造自体を穿ちまくって破綻からの読者への問いかけを行っている。 個人的には回顧録的な「小説に関する夢十一夜」「附ウクライナ幻想」が読みやすくて好き。 しかし意欲は衰えず、作風を変えたり戻したり出来るってのは凄いなぁ。長寿作家の鑑。

2021/08/30

ぽち

たぶんまだyoutubeで観ることができると思う佐々木敦氏との対談から触発された「メタパラの七・五人」を含む、自身を代表選手とされるメタフィクションを更新しようとするこの短編集が、70代後半になって著された作品を纏めたものであるということに圧倒される。その後もより老境に至って上梓された「ジャックポット」を経た2022年現在、氏は87歳になる。氏の永遠の生を祈るような気持ちであるが、筒井の作品は常に筒井を離れてある。筒井ファンは筒井の著作を筒井の著作として読むのだが、

2022/04/29

glaciers courtesy

メタとかパラとか言っているが、要は小説の解体である。今までの手法の延長線上のものの作品を書くのはツマラナイという少なくとも先鋭的な表現者であればいわば誰もが行きつく境地ではあるのだが、それがエンターテイメントとして成り立つかは非常に難しい。クラシックと現代音楽の関係に近い。しかし、筒井は実験を繰り返しながらもそれをエンターテイメントとしてギリギリ成立させている。もちろん全盛期の実験的小説である「驚愕の荒野」や「残像に口紅を」の方が衝撃度やエンターテイメントとしての完成度は高かったが、これはこれで楽しめた。

2022/01/07

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