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この世にたやすい仕事はない (新潮文庫)

この世にたやすい仕事はない (新潮文庫)

この世にたやすい仕事はない (新潮文庫)

作家
津村記久子
出版社
新潮社
発売日
2018-11-28
ISBN
9784101201429
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この世にたやすい仕事はない (新潮文庫) / 感想・レビュー

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starbro

図書館の新刊コーナーで見つけて読みました。芥川賞作家、津村 記久子、初読です。マニアックな仕事小説連作短編集でした。ライトなお仕事小説ではなく、純文学らしく摩訶不思議な雰囲気・世界観です。オススメは、『路地を訪ねるしごと』です。著者の他の作品も読んでみたいと思います。

2019/01/21

さてさて

生きていく中で欠かせない仕事に苦労はつきものです。この作品では”お仕事小説”として描かれる作品の中で、退職を決意した理由に光を当てた物語が描かれていました。人が退職を決意することは人生の中での大きな決断です。それでもその先に進みたいと決意する瞬間、そんな決意に秘められた思い、この作品では転職を繰り返す主人公の『私』視点で仕事に対する違和感がどこに芽生えるのかという視点が描かれていました。主人公の『私』が感じるとても納得感のある転職理由の一方で、この作品の書名がどこまでも頭の片隅をよぎる、そんな作品でした。

2022/07/09

エドワード

主人公の名前がないので、NHKドラマに因んで仮に恵里菜としておく(笑)。恵里菜は正社員として十四年間働き、燃え尽き症候群?で退職、今は職安の紹介で仕事に就く日々だ。彼女は実に優秀である。それは、自分で考え、判断できるからだ。技術革新で、近いうちに無くなる職業が取り沙汰される昨今。通訳もいらなくなるらしい。でも、最後まで残るのは、人間にしか出来ない<とっさの的確な判断>だ。彼女は大丈夫。ここに出て来るバス会社やあられ会社が実にのどかでいい感じだ。最後に彼女の元の職場が福祉の現場とわかる場面が微笑ましい。

2018/12/09

はるを@不定期低浮上中

🌟🌟🌟🌟☆。¥110。初津村喜久子作品。思っていた感じと全然違って良い意味で裏切られた。ありきたりなお仕事小説ではなく、器用貧乏な主人公の心情が丁寧に描かれていてそこにツッコミを入れたくなるくらいモヤモヤした。ストレスを感じたまま終わっていくけどそこが良かった。主人公を通して断片的に自分自身を見つめていたんだよね。だから、ツッコミも彼女を通して自身に言っていた。途中まで🌟×5をあげても良いと思った。個人的に一番良かった会社はおかきの会社かな。いつかまた再読したい作品。

2021/10/29

あきぽん

ストレスで退職した女性が短期で経験した5つのニッチな仕事。そしてそれらの仕事を通して垣間見る世の中の隙間。ありそうでなさそうな、いややはりフィクションな感じの、絶妙なお仕事小説。

2021/08/10

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