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クローゼット (新潮文庫)

クローゼット (新潮文庫)

クローゼット (新潮文庫)

作家
千早茜
出版社
新潮社
発売日
2020-11-30
ISBN
9784101203829
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クローゼット (新潮文庫) / 感想・レビュー

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masa

【クローゼット】には"洋服を仕舞う場所"だけでなく"セクシュアリティを公にしていない人や状態の暗喩"の意味がある。それはつまり本当の自分に似合うものだけを大切に閉じ込めた空間。生きていく中で誰かの残酷な出来心により自分らしさをどうしようもなく損なわれてしまうことがある。失われてしまうことがある。でも思い出して。あなたは着せ替えのマリオネットじゃない。その糸を切ってもいいんだよ。扉を開く鍵は物語という名のクローゼットで見つかるだろう。あなたの選んだものを身に着けて、ひとつひとつ尊厳を取り戻して、笑ってくれ。

2021/01/16

佐島楓

おそらく読み手によって大きく着眼点が異なる小説。もっと書いてほしいと思うところもあるが、それは登場人物に想像する余地があるということでもある。

2021/01/18

よっち

男なのに女性服が好きというだけで傷つけられた過去を持つ芳と、幼い頃のある事件のせいで男性恐怖症を抱えていた纏子。服飾美術館を舞台に洋服の傷みと心の傷みにそっと寄り添うお仕事小説。芳が働くデパートでの特別展示を機に出会った服飾美術館の洋服補修士・纏子。芳は機会あって訪れた服飾美術館でめくるめく服の奥深い世界に魅せられて、美術館の中で働く人たちの雰囲気もなかなか興味深くて、それぞれの過去が繋がってしっかりと向き合い、服だけでなく心もまた少しずつ補修されて、新たな一歩踏み出す展開にはぐっと来るものがありました。

2020/12/31

一華

単行本読了済==編みあげるにはとても繊細で難しく根気がいるが、解いたら、あっという間に解けるレースのようなお話。とても素敵な文章とともに、服飾美術館が舞台なだけに、綺麗な色々、素材の布地やレース…また、コルセット、クリノリン、バッスルは、「風と共に去りぬ」のビビアン・リーを想わせ、まさにクローゼットの中で時を過ごしたようでした。根底には、生きづらさを抱えながらも、好きなものに真っ直ぐに向き合う晶、纏子、芳の絡みあう糸が解れていくさまもよい。最後に纏子と父との歩みも始まったようで…泣けた。==

2020/12/12

kyokyokyo3201

服飾品を時代と人の歴史として残す美術館に心奪われた。登場人物たちが抱えるトラウマはそれぞれであるが、それを含んで今があることを少しづつ納得していく様が心地よい。モデルとなったKICのInstagramを見る。素晴らしく繊細で美しい。

2021/01/17

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