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十兵衛両断 (新潮文庫)

十兵衛両断 (新潮文庫)

十兵衛両断 (新潮文庫)

作家
荒山徹
出版社
新潮社
発売日
2005-09-28
ISBN
9784101210414
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十兵衛両断 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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白義

長いお耳で空に羽ばたく巨大モフモフ白兎があからさまにギャオスかラドンの仲間と思しき翼竜怪獣と大怪獣空中戦を繰り広げちゃう時代小説は恐らく今のところこの本だけだしそのシーンだけでなくほぼ大半のシーンで今何の小説読んでんだっけと表紙を確認してしまいましたねこれ。歴史小説界の核爆弾を遥かに飛び越えた反物質爆弾こと荒山徹の異能の天才性を広く読書界に知らしめた超傑作にして伝説の怪作。こう書くとよほどマニア向けの異端作家かと思われそうだがさにあらず。隆慶一郎と山田風太郎のDNAを継いだ骨太の考証が魅力の正統派でもある

2015/12/07

サケ太

破格の面白さ。「朝鮮・柳生・妖術」という某サイトで紹介されていた作品をようやく読めた。確かにこれは人を選ぶが非常に面白い。宗矩、十兵衛、石舟斎という柳生一族。これに朝鮮が関わり、更に妖術が加わる。硬派な文体に奇想天外な物語。この資料からこの物語を編み出したのか。異才、天災とはまさにこのこと。朝鮮という国の歴史さえも興味深く知ることが出来て、且この読みやすさ。嘘単語、資料の羅列に騙される。まさか、これは真実では?と思えてしまうのが凄い。この吸引力。他の長編にも手を出したくなる。

2016/11/03

藤原

100ページ程度の短編5つからなる柳生剣士のチャンバラと朝鮮妖術の狂い咲き。めちゃくちゃ面白い。十兵衛両断とあるけど、十兵衛メインの話は1.5/5話といった感じで石舟斎や宗矩、友景、純厳ら柳生新陰流剣士たちのアンソロジーになっている。石舟斎が好き。強いジジイはかっこいいね。柳生新陰流と朝鮮柳生(ってなんだよそれ)との因縁の真相が明らかになるラストは圧巻。

2020/08/04

豊臣秀吉の朝鮮役から孝宗の北伐まで、約五十年にわたる柳生新陰流対朝鮮妖術の攻防を描いた伝奇剣豪小説。ゆるーく繋がりつつ微妙に矛盾するような全五編の日朝秘話を柳生一族と新陰流を狂言まわしに描くという発想が秀逸でして、「朝鮮妖術師」「朝鮮柳生」等々のパワーワードの数々が素晴らしいのであります。朝鮮役で戦没した柳生純厳や陰陽頭の柳生友景など、よくこんな人材を見つけてきたな。表題作は魂と肉体、二人に両断された柳生十兵衛の対決を描いた五味康佑オマージュ溢れる大傑作。ところで南烈堂(南ヨルダン)って何なのよ。星5つ。

2019/04/22

浅木原

大雑把にまとめれば柳生剣術対朝鮮妖術の中編5本。十兵衛対十兵衛といえば山風の『柳生十兵衛死す』を即座に連想するところだけど、僅か100ページ弱に山風の奇想を軽々と飛び越えるもっともらしさと面白さを圧縮する表題作が特に傑作、と言おうとしてたら最終話「剣法正宗溯源」はもっと凄かった。表題作のアイデアをさらに発展させて繰り出される奇想が脳天を直撃する問答無用の大傑作。おかげで間の三編の印象が吹っ飛んじゃったけどまあいいや。嘘かホントかわからない朝鮮の史料を駆使して築かれるこの奇想の大伽藍、凄まじや。参りました。

2018/03/29

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