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夜の側に立つ (新潮文庫)

夜の側に立つ (新潮文庫)

夜の側に立つ (新潮文庫)

作家
小野寺史宜
出版社
新潮社
発売日
2021-05-28
ISBN
9784101211534
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ジャンル

夜の側に立つ (新潮文庫) / 感想・レビュー

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三代目けんこと

何かしらの「後悔」を抱え生きているからこそ、ビター感のある本書に入り込めた気がする。

2022/05/16

カブ

何もかもが楽しかった高校時代。勉強、部活、生徒会そしてバンド。仲良しのバンド仲間の5人の関係性を丁寧に描き、あの時違う道を辿れば今の自分はどうなっていたのか、考えても仕方ないけど後悔に似た想いがよぎる。そんな彼らは今40歳である。

2021/06/25

みこ

誠実だが自己評価の低い男・野本了治の18歳から40歳までを時系列をシャッフルしながら描く。少なくともバッドエンドではないが果たしてハッピーエンドなんだろうかとも思ってしまう不思議な読後感。少なくとも彼がヒーローと感じていた彼の周りの人々の仮面は剥がれてしまった感はある。でもそれによって彼と周りの友人たちが22年かけてようやく同じスタートラインに立てたのは良い終わり方なのかも。単に過去の回想と現在を行き来するのではなく、これだけごっちゃに時間が飛ぶのに一本の話としてしっかり筋が通っているのはすごい技量だ。

2021/07/23

Roko

了治のような思いを抱えた人は、世の中にはきっと大勢いるんだろうな。そんなに自分を卑下することないのに、自己評価が不必要に低いのって何故なんだろう?できのいい兄と比較してきたから?カッコいい友達と比較して?そんな必要ないのにね。人間の悩みって、他人からみたら「どこが?」ってことがよくあるんだけど、本人にとっては深刻なことだから、誰にも相談できなくてひとりで悩み続けてしまうのよね。了治の悩みはいつか解決していくのかな?歳を取ったら少し考え方が変わっていくのかな?とにかく、壮介の分も幸せに生きて欲しいな。

2023/08/06

朗読者

ちょっと今までと違うタイプの小野寺作品でした。タイトル通り、主人公には少し闇もある。ただ、その闇はわかる。わからないのは、今までの小野寺作品と違うのは、許容できないこと、してはいけないことを許容している主人公ということ。壮介の闇は許容限度を超えているのに、主人公が見て見ぬふり、という最悪の行動を取り続けている。それがこの作品の闇になっていた。そこが小野寺さんらしくなかった。

2024/01/25

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