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ふるさとへ廻る六部は (新潮文庫)

ふるさとへ廻る六部は (新潮文庫)

ふるさとへ廻る六部は (新潮文庫)

作家
藤沢周平
出版社
新潮社
発売日
1995-04-28
ISBN
9784101247236
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ふるさとへ廻る六部は (新潮文庫) / 感想・レビュー

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優希

藤沢さんのエッセイ集になります。ふるさとへの想いや変貌する故郷の喪失感、時代小説へのこだわりなどが紡がれていました。藤沢さんは一本筋がある方だなと思わずにはいられません。その気持ちに惹かれて藤沢作品を読むのです。

2023/04/06

タツ フカガワ

エッセイ集の再読。「何が苦痛かというと、書けども書けども小説が面白くならないのである。(略)こういうときに限って小説はなかなか終わらず~」という作品は名作『蝉しぐれ』(「新聞小説と私」より)。「池波さんが描いた世界、そして同じ方法でかける作家はもう現れないだろうと思う」(「池波さんの新しさ」より)という藤沢さんの池波正太郎論で、また鬼平を読みたくなりました。

2022/01/03

モトラッド

[再読]★★★★ 自身の故郷や時代小説に対する自負、創作の秘密や身近な題材の随筆等々、作家藤沢周平を知るうえでも、絶好の読み物となるエッセイ集。各エッセイの終わりに、例えば(「朝日新聞」夕刊平成元年4月10日)と、それぞれ出典が記してあり、私の場合、先ずそれを確認してから読むという手順を踏みました。多岐にわたるテーマが、先生ならではの視点で語られるエッセイの数々。本当に読み応えがありました。あまねくお薦め致します。

2019/10/06

キムチ27

この表題、古い川柳の一部。人生の黄昏期においてめっぽう気が弱くなっていく、そんな心情を表すように思える。藤沢氏がエッセーとして綴った1冊、私の琴線にぐぐっと触れ、しっとり読み終えた。出身地が近いせいもあり、故郷を思う懐の深さにも大いに共感。海坂藩は言わずと知れた庄内藩がモデルだが種々の作品に登場する主人公と周囲の人々が来し方行く末を逡巡する場面で眺めている風景まで舞台効果を気配りしているのがよくわかる。藤沢氏の風貌は何かしら照れて恥ずかしげな笑顔が多いがこのエッセーにもそういったニュアンスがよく感じられた

katoyann

藤沢周平のエッセイ集。作家の中でも名文家との誉高いだけあって、読みやすいエッセイである。 かの有名な「信長ぎらい」もおさめられている。 彼の時代小説には、貧困や圧政にめげず、信念を曲げずにひたむきに生きていくというある種の人物像が基調としてある。その人物像は実は藤沢周平本人の投影なのだ。 長い作品の最後に掲載されている詩を読むと、一つの文芸大作を読み終えたという気持ちになる。

2020/09/03

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