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猫だましい (新潮文庫)

猫だましい (新潮文庫)

猫だましい (新潮文庫)

作家
河合隼雄
出版社
新潮社
発売日
2002-11-28
ISBN
9784101252261
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猫だましい (新潮文庫) / 感想・レビュー

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mocha

序盤のたましいと猫についての心理学的考察は少々読みづらかったけど、猫文学についての話は面白く読めた。大好きな賢治童話、空飛び猫、100万回生きた猫、ギャリコのトマシーナ、そして綿の国星!どれも読み返したくなる。講談本『鍋島猫騒動』は八雲の怪談とはまったく違っていて八犬伝みたいに賑々しく面白そうだ。心理学的に見た猫の文学上の役割・・結局、猫もたましいも不可解で魅力的ってことなのかな?

2018/02/23

yumiha

『トマシーナ』(ポール・ギャリコ)の解説で、「既に筋を追って解説している」とあった本書なので読んでみた。他にも取り上げられておられる作品が、『空飛び猫』『100万回生きた猫』『猫と庄造と二人のおんな』『綿の国星』など私の好物だったのでニンマリ。それらの作品を、猫の魅力とともに本職の心理療法家の視点を交えて語ってくださる。ふむふむ。なるほど。つらかったのは、日本昔話の中に取り上げられた猫たち。むかしむかし、日本の猫はむごい扱いを受けておりました・・・。

2020/04/26

Mishima

河合先生の本だから、と勝手に深いものを想定していたら...関連した書籍を紹介しながら「猫」(猫と人間)を語るという軽めのものでした。「私は猫は好きではないが、猫には好かれる」と書かれてましたが、猫とはそういうものかもしれません。ベタベタ寄ってこられるのが苦手なのかも。書籍紹介は講談から宮沢賢治、漫画、絵本、海外物まで幅広い。アーシュラ・ル=グウイン「空飛び猫」、コレット「雌猫」はぜひとも読まなくては!ポール・ギャリコ「トマシーナ」も忘れてはいけない。そうそう、私の読書の原体験である宮沢賢治も再読したい。

2015/06/22

ビブリッサ

洋の東西を問わず人は猫を傍らに置いて生活してきた。家畜ほど家計を潤す訳もなく、犬ほど従順な訳でもなく、さりとて鼠のように疎ましいとは言えない。気紛れで愛らしく人の側にいながら自由で在り続ける猫。文芸の世界に登場する猫たちは、友達、恋人、悪霊や神を投影される存在だ。紹介される作品は、どれも人間の想像力と表現力は素晴らしい、と改めて思わせてくれた。、、、反対かもしれない、、、キラリと光る不思議な色の瞳と可憐な鳴き声、驕りと媚びを併せ持ったモフモフの生き物が人の間近に在ることこそが素晴らしいことなのかも。

2016/05/28

Shoko

猫とたましい。古今東西の猫の出てくる物語を引き合いに出し、人間の魂について考える。なかなか面白い趣向でした。たしかに猫の捉えどころのなさ、抗い難い魅力などが魂に通じるような気はする。「猫の事務所」は手元にあるはずなので、読み返したい。「トマシーナ」はまだ記憶に新しく、解説を楽しめたし、ポーの「黒猫」を読んだ時のゾワゾワ感も思い出した・・。新たに読みたいのは「ジェニィ」と「猫と庄造と二人のおんな」と「綿の国星」。

2019/02/04

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