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天国はまだ遠く (新潮文庫)

天国はまだ遠く (新潮文庫)

天国はまだ遠く (新潮文庫)

作家
瀬尾まいこ
出版社
新潮社
発売日
2006-10-30
ISBN
9784101297712
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天国はまだ遠く (新潮文庫) / 感想・レビュー

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タイトル良し、表紙の絵良し、ストーリー良し、癒されます。田村さん良い男でした(笑)。主人公みたいに知らない場所で普段と違う暮らしをしてみると、自分の居場所がどこにあって、何をすべきか見えてくるものなのですね。それに気づくことは一歩踏み出すことであり、怖いし寂しくて不安なことでもあり。ずっと夢のような日々に漬かっていたいけど前に進むときが来てしまう。主人公には、今後素敵な人生が続くと良いなあ。私も出来るなら1度全てを投げ出してみたい。笑

2017/06/21

zero1

自殺願望がある方は、どうかこの本を読んでほしい。死ぬのを先に延ばすかもしれない。千鶴は保険の営業だったがノルマを果たせず人間関係にも疲れていた。退職願を出し北に向かう列車に乗った。さらに山深い地域に行き、寂れた民宿に泊まる。睡眠薬を飲むのだが・・・瀬尾の作品世界だけあって牧歌的。それでも、ご飯の甘さを知らずに死ぬのはもったいない。こんな民宿、現実にないことは誰でも知っている。それでもこうした作品が誰かの救いになればいいと思う。田村はどこかにいる。この文章を読んでいるあなた!大丈夫?心が疲れてない?

2018/10/28

さてさて

『死んだらあかんで。生きてたらええことあるわ』と民宿の主人が千鶴に投げかけてくれたこの言葉。『きっかけさえあれば、気持ちも身体もいとも簡単に変化する』という私たちの人生。その時、その瞬間がどんなに辛くても、死ぬしかないと思えても、きっかけさえあればそんな気持ちも一瞬にして過去のものになってしまう私たちの人生。「天国はまだ遠く」、そう、まだまだやりたいことがある。まだまだ読みたい本も沢山ある。天国になんてまだまだ行く時じゃない。きっかけなんて何だって構わない。読後、気持ちがスッと楽になったそんな作品でした。

2021/07/04

HIRO1970

⭐️⭐️⭐️瀬尾さんはまだ2冊目ですが、何とも言えずいいお話で物凄い田舎の話なので、これは神去なあなあのオンナ版のようなお話でした。人間は弱い者でもあり、同時に強い者でもある。当たり前の事が見えなくなったり、突然見えてきたりする。人間の精神や神経は簡単に自縛的に麻痺し絶望に囚われるけど、自縛的な自己暗示だけにほんのチョットしたきっかけで鬱状態から躁状態に切り替わり何もかもが楽しくなったりする。瀬尾さんのお話はチョット弱って臆病になって自信を無くしているような人にはグッドメディスンになると思います。

2015/06/19

青乃108号

タイトルと装丁画で内容がわかってしまう本。まさかそんな、と思ったらその通りだったのでびっくりした。23歳女性が北の果てまで死にに行って、民宿に泊まって、その日の夜に睡眠薬をのんで自殺を図る。しかしなまじな睡眠薬では死ねやしない、まるまる1日眠り、爽やかな朝を迎えてしまう。その後、民宿の田村さんと過ごした21日。何もしなかった彼女だけど、人間、疲れたり嫌になったり逃げたくなったら、兎に角何もしないで休む事が大事だな。そのうち必ず何かを始めたくなるから。また元気も湧いてくるから。なかなか深い本だった。

2024/02/01

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