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残虐記 (新潮文庫)

残虐記 (新潮文庫)

残虐記 (新潮文庫)

作家
桐野夏生
出版社
新潮社
発売日
2007-07-30
ISBN
9784101306353
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少女と監禁犯の共同生活、指圧院で欲情…… 「家族と性愛」にまつわる文庫3選!

 家族の話や、性にまつわる話。語ることがタブーとされている話には、どうしてあんなにも興味をそそられるのだろう。しかも、“普通”でなければないほどに知りたくなる。歪んでいるほど、おもしろい。

 さりとて興味の向くままに、人様の事情を根掘り葉掘り聞いては嫌われる。誰にも嫌われることなく、タブーについての好奇心を満たす手段。そのうちの1つが、読書だ。

 ここでは「家族と性愛」にまつわる文庫本を3つご紹介する。夏も終盤、これから訪れる“読書の秋”に、ポケットサイズの歪んだ愛や、熱狂する官能をどうぞお楽しみください。

“家族”もセックスも消えた世界で『消滅世界』村田沙耶香

『消滅世界』(村田沙耶香/河出書房新社) もしもセックスのない世界になったら、わたしたちはどのように生殖し、家族のかたちはどのように変化していくのだろう。その1つの答えを出しているのが、『コンビニ人間』(文藝春秋)で芥川賞を受賞した村田沙耶香さんの『消滅世界』だ。

 舞台は、恋愛と生殖が切り離された世界。夫婦間での恋愛やセックスは暴力にあたるとされているため、多くの人は夫婦関係とは別に恋人をつく…

2018/8/24

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残虐記 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

実によくできた小説。最初と最後を夫の手紙で挟み込む構成も効果的。とりわけ後者には読者にとっての驚きも用意されていて、そのあたりはちょっとプリーストリーの『夜の訪問者』を想起させる。ここには何種類かの歪んだ対幻想の姿が描かれる。もちろん中心をなすのは景子と健治との間の対幻想だが、谷田部との、そして検事の宮坂とのそれも複雑に絡み合ってくる。吉本隆明の言う対幻想とは、まさに互いの想像力の果てに醸成されるものに他ならないからだ。読み進めていくほどに読者を混沌の中に彷徨わせるのだが、それこそが本書の価値なのである。

2018/03/26

ehirano1

開幕から有無を言わさず引き込まされ、圧倒されまくっているうちにエンディングを迎えてしまいました・・・(苦笑)。当方には凄すぎます。またもや碌な感想が書けません。

2018/04/14

アッシュ姉

自分は少女誘拐監禁事件の被害者だったという驚くべき手記を残して失踪した作家。残虐がほとばしる手記から発せられるただならぬ緊迫感に読み進めるのが怖かった。想像を絶する監禁生活、解放されてからも際限なく続く苦痛。行き場のない憤怒、消えることのない喪失感、終わりのない絶望が、迫力のある筆致でこれでもかと襲ってくる。一体何が待ち受けているのかと恐れていたが、明確な答えを求めて読むのではなく、想像を絶やさず毒を育てながら挑まなければならない桐野作品だと気づく。気力を振り絞っていつの日かまた対峙したい。

2018/01/29

takaC

読み方次第かもしれないが結構難解。『グロテスク』や『魂萌え!』よりはこちらの方が面白い。

2017/10/10

♡手嶋♡

高校の時に図書室で読んだ本の中で、当初一番衝撃をうけて「図書委員長のオススメコーナー!」にでかでかとポップ付きで置いてて、先生にずっと「違うの飾ろう?」っていわれてたやつ。これ読書感想文にするのは確かに難易度強敵レベルやもんね。譲らんかったけどw性、同性愛、犯罪、妄想、異常者。ストーリー上でどかん!って積み上げて読ませておいて、最後は全部バラバラにして後は自分で組み立ててくださいねって渡された感じ。どれが真実なのかどこまでが妄想なのか謎い。何回も読んで毎回色んなオチ想像して。桐野さんの初読みでした^^!

2016/08/30

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