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かけがえのないもの (新潮文庫)

かけがえのないもの (新潮文庫)

かけがえのないもの (新潮文庫)

作家
養老孟司
出版社
新潮社
発売日
2008-12-20
ISBN
9784101308357
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かけがえのないもの (新潮文庫) / 感想・レビュー

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やすらぎ🍀

「かけがえのない」とは、それが一つしかないこと。私たちは一回限りのかけがえのない心を得ています。人が決して作ることのできない身体を持っています。波や虫、人間が意識して作れないものを見てほしい。一本一本の木は、葉っぱがどう並んでいるのか。お互い影にならず配列され、太陽光を最大限に浴びています。都市は人間が考え作り出した便利でありながら不自然な世界。取り替え可能なものだらけ。かけがえのない人間がその中で安らぐことはありません。都市や意識という不自然から脱却すると余裕が生まれ、かけがえのないものが見えてきます。

2019/10/24

(*'ω' *)@k_s

積読本から~人の生と死、現代の日本が抱える問題点など、わかりやすく教えてくれる人生の教科書のような一冊。長年解剖学を研究してきた著者の「生老病死」の人生観には共感しました。現代医学は身体を複数の視点で捉え、時には数値化された検査結果そのものが、生身より重視される。平準化と除外は、医療だけでなく教育、社会、自然、どの分野でも見られ、著者はこれを「都市化」と呼んでいます。本来、区切りのないものに区切りを付けようとするからおかしくなる。読んでいて妙に納得しました。時間を置いて再読します。

2021/03/05

団塊シニア

「結果を予測し何事にも評価を追い求める生き方はつまらない、なにが起きるかわからないからこそ人生は面白い」という言葉こそ筆者のいいたいことのような気がする、ゆったりした生き方をするには未来、無意識、自然を大切にする生き方かもしれない

2014/05/16

mai

養老孟司さんの本が好きで、色々と読ませていただいていますが、こちらも面白かった。講義を出版社がまとめて、とのことで、わたしも実際に講義を聴ける機会があったらなぁ。と思いました。

2017/08/09

Kikuyo

私達は普段あまりにも単純化した物の見方をして、画一的な発想をしているなと思う。「自分の感覚」で捉えたと思っていても、実は刷り込まれた情報をもとにしていたのかも…。人工身体と自然身体という言葉が出てきて、少しとハッとした。人工身体にはキュア(治療)自然身体にはケア(介護)。社会はさらに脳化がすすむと思われる。「自然」をについて考えてみることはとても大切。「我々の作り出すものは、我々の身体を無意識に外に出したものではないか」という発想が興味深い。

2017/03/08

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