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マリアージュ・マリアージュ (新潮文庫 か 54-3)

マリアージュ・マリアージュ (新潮文庫 か 54-3)

マリアージュ・マリアージュ (新潮文庫 か 54-3)

作家
金原ひとみ
出版社
新潮社
発売日
2015-10-28
ISBN
9784101313337
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マリアージュ・マリアージュ (新潮文庫 か 54-3) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

6つの短篇を収録。タイトルからも明らかなように、6つを貫流するキー・コードは結婚だ。金原ひとみの作品はまだ4作目なので確かなことは言えないのだが、この作品集はこれまでに私が読んだものとは違って、異質な感じがする。異質と言ったが、むしろ普通感がするのだ。つまり、金原ひとみに独特の(と私が思う)ある種の毒気というか、日常の突き抜け感がないのだ。目隠しテストをしたとすれば、私にはこれらが金原作品だとは見破れないだろう。筆力はあると思う。だから、小池真理子あたりを想起したかもしれない。

2019/06/27

りゅう☆

年下の彼氏を昔の自分と重ねた『試着室』、不倫を続け現実逃避してる自分がよく分からない『青山』、セックスレスの彼氏の友人と体の関係を持ち、愛おしいけれども終わりあることに気付く『ポラロイド』、幼き娘を残し妻に出て行かれ仕事家事育児との両立に憤り感じるもやっと現実を見据えた矢先に…『仮装』、婚約者と親戚の関係に妄想が膨らむ『婚前』、冷え切った関係の夫と不倫相手と本当は一体誰を愛してるのか分からなくなる『献身』。恋愛に不安、疑問、苦悩、希望、混沌さを抱くも今ある現実に身を任せて生きるグレーな恋愛観を魅せられた。

2017/04/22

ゴンゾウ@新潮部

金原ひとみさんの描く作品は非日常的な世界でありながらとてもリアリティを持っている。登場人物たちの描写が生々しくそして容赦なく欲情的で目の前にいるかのようである。そして倫理とか道徳でははめられない男女の感情を本能のままに描いている。だからずんずんと心に突き刺さってくる。彼女の作品に惹かれてる。

2018/06/09

ゆいまある

短編集。マザーズの後に書かれており、作者が育児に疲弊し、夫との関係も変化した頃の作品と思われる。不倫してるカップルが、女性が極めて裕福で社会的に成功した既婚者で、男性は若くて180cm超えのモデル体型というパターンが多く、これは作者の願望そのまんまと思われる。女性が理想化され過ぎてるし。欲しいものが手に入らず苦しみ足掻く話ではなく、不倫しちゃって恥ずかしいと言わんばかりのさらりとした表現ですぐに退屈した。マザーズとこれは金原ひとみ作品の中でも印象が薄いなあ。

2022/09/02

ゆのん

【8月生まれの作家】6編から成る短編集。どの話も読み易く面白かった。男と女の関係も様々だなぁと深く溜息が出る。その先にある『結婚』となると…。互いが死ぬまで夫婦関係を維持する人の方が多いのだろうけど、そんな人達にも色々な壁があったのかもしれない。6編の中では『ポラロイド』『仮装』が良かった。これから結婚する人が読んだら結婚に対して幻滅するのかも…いや、前知識として読んでおくべきなのか。184

2020/08/01

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