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バルタザールの遍歴 (新潮文庫)

バルタザールの遍歴 (新潮文庫)

バルタザールの遍歴 (新潮文庫)

作家
佐藤亜紀
出版社
新潮社
発売日
0000-00-00
ISBN
9784101317113
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バルタザールの遍歴 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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南雲吾朗

舞台は1918年のウィーンから始まる。1つの身体に2つの人格を持って生まれてきた男子の物語。ダニエル・キースの作品の様な解離性同一性障害や多重人格の話なのかなぁっと思っていたら、まったく違った。20世紀初頭の落ちぶれ貴族の退廃的な生活や、破滅的な世界観をtwo in oneの変な主人公を通して語られるこの小説が、なぜファンタジーノベルズ大賞を取ったのだろうという思いは、第2部第Ⅱ章以降に完全に覆される。まさにファンタジーである。物語の流れ方は天使と似ていると思った。凄く面白かった。

2018/02/03

るぴん

佐藤亜紀さん初読み。海外の翻訳小説を読んだような、日本人離れした文章や言い回し。第二次世界大戦直前のヨーロッパを舞台にしているせいもあり、とても重厚な印象を受けた。一つの身体に宿った双子、メルヒオールとバルタザールの没落と転落、ナチスの影など暗くて退廃的な雰囲気が最初から続くので、鬱々とした気分で読んでいたけど、終盤でファンタジー色が強くなってから面白くなった。20代でこんな物語が書けるなんて凄すぎる!次は『金の仔牛』を読んでみたい。

2013/05/28

テキィ

最近の“移動中に読む本”として完読。遍歴だけに、動いているときにピッタリ。“Et in Arcadia ego”は「アルカディアにもまた、我はいた」というラテン語らしい。「理想郷にも死は訪れる」という表通りの意と、「私もまた非実体化能力でもって世界を超越しているのだよ」という宣言なのか。 確かにファンタシィ色が終盤一気に噴出すなぁ、面白かったが。

2011/05/19

テキィ

バルタザールという言葉が何か引っかかっていて検索して読もうと思う。バルタザールってボルヘスか何かで出てきたのかなと思ったら東方の3博士の一人だったのね。ああ、子供のころに読んだのか。乳香ね。

2011/02/06

毒モナカジャンボ

個人的に、村上春樹の文体は海外文学の翻訳調という評価には賛同できない。その評価はこの佐藤亜紀の長篇第1作にこそ与えられるべきである。徹底的な調査を小説に落とし込む日本人作家というと(歴史小説家以外では)髙村薫や西村寿行がパッと思い浮かぶが、佐藤亜紀は20世紀初頭から第二次大戦前夜までのヨーロッパから北アフリカにかけての情報を綿密に調べた上で、贅沢にもそれを小説世界の装飾程度にしか用いない(この点資料を強固なリアリズムのために構造的に組み込んでいく髙村とは一線を画す)。強い方法意識。日本人離れしている。

2019/10/02

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