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果断―隠蔽捜査2― (新潮文庫)

果断―隠蔽捜査2― (新潮文庫)

果断―隠蔽捜査2― (新潮文庫)

作家
今野敏
出版社
新潮社
発売日
2010-01-28
ISBN
9784101321561
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果断―隠蔽捜査2― (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

シリーズの1は未読なのだが、同シリーズ中では最高傑作と評される2から読むことに。とりわけて不都合はなさそうであった。主人公の竜崎伸也は大森警察署長、階級は警視長(所轄の署長にしては異例の高さ。なにしろその上には警視監と警視総監しかないのだから)。もちろんキャリアである。本書は(本シリーズは)、この人物に寄りかかって成り立っている。面白いことは面白いが、その構造は単純でわかりやすい。変人(実は極めてまっとう)とされる竜崎を軸に逆照射する形で警察組織の硬直化を描き出すのである。はぐれ者の戸高刑事もまたしかり。

2022/03/24

サム・ミイラ

このシリーズの最高傑作。前作は主人公竜崎伸也の生き方や考え方に主眼が置かれ、読者はその選民的官僚的な物言いに反発嫌悪し、そしてなぜか好きでたまらなくなり彼の魅力の虜になるところまでだったが、今回は大森署の署長に左遷された竜崎が様々な軋轢と板挟みの中、俯瞰的に事件を捉え解決に奔走する姿が描かれていて非常に読み応えがある。特に特殊部隊と警視庁幹部たちを相手に三つ巴の駆引きは胸を熱くさせる。今野敏の文章は的確平易で読みやすく、それでいて詩情がある。私の中では数ある警察小説の中でも最も好きなシリーズである。

2013/05/20

ehirano1

“ミスター原則”の竜崎がマシンから人間らしくなってきたのが印象的でした。そしてやっぱり奥さんの冴子さん、あなたは最高かつ最強!でも今回はちときつかったですね、お大事に。

2018/01/07

ミカママ

このシリーズは、今野さんの作品の中でもピカイチなんでは?この主人公の四角四面ぶり、もしも私が奥さんだったら絶対に我慢できないタイプなんだけど、読んでいるうちに、「こういうのも男らしくていいかも」と思えてくる不思議。奥さんが入院して、着るものにも困る彼の戸惑いぶりもかわいらしいし。作品中、彼と伊丹の「警視長」という階級が水戸黄門の印籠のように要所要所で使われるのが小気味好い。ただの人間ドラマでなくどんでん返しがちゃんと用意されていて、ミステリーとしても秀逸でした。

2015/04/01

zero1

部下を持つすべての人は本書に学べ!原理原則は現場でも通用するのか?竜崎の真価が問われるシリーズ第二巻!強盗犯が逃走し立てこもり事件を起こした。SAT(特殊部隊)の突入で犯人を射殺したことが問題視される。左遷人事で大森署の署長となった竜崎は着任早々ピンチに。加えて家庭でも問題が。犯罪現場が出てきたことで、警察小説らしさが増した。この巻のMVPはズバリ宮崎駿!理由は読めば分かる。妻の冴子もいい脇役。表情の読めない副署長は敵か味方か?戸高はジョーカー?竜崎とのコンビは興味深い。再読だが第三巻「疑心」も楽しみ。

2018/11/11

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