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救命: 東日本大震災、医師たちの奮闘 (新潮文庫)

救命: 東日本大震災、医師たちの奮闘 (新潮文庫)

救命: 東日本大震災、医師たちの奮闘 (新潮文庫)

作家
海堂尊
出版社
新潮社
発売日
2014-02-28
ISBN
9784101336619
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救命: 東日本大震災、医師たちの奮闘 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

東日本大震災の直後から、現場での医療、あるいは救護・救援活動に携わった9人の医師たちの証言記録。大半は自身も被災者であり、中には最愛の妻を津波で喪った医師もいる。また、病院や医院も津波等で甚大な被害を受けており、医療機器や薬品ばかりか、食糧や水さえない状態の中での苦闘だった。まさに「医は仁術」を越えるほどの獅子奮迅の働きである。被災者たちにとってどれほど励みになったことか。今、読んでいても敬服するとともに、頼もしい思いを持つ。この人たちが医者であったことは、ほんとうに良かったとつくづくそう思う。

2016/03/18

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

東日本大震災の現場で戦った9人の医師の証言集。自らも被災しながら人々を励まし不眠不休で診療を続けた医師。心に深い傷を負い、患者と共に涙しながらも決して逃げなかった医師。プロフェッショナルであると同時に、一人の人間全部で困難に立ち向かった姿が言葉の向こうに透けてみえ、何度も胸が熱くなった。それだけに、解説に寄せられた監修者の海堂尊氏の言葉には背筋が伸びた。被災地に残る生活の痕跡を『瓦礫』と呼ぶ人間は「境界線の外側の人間だ」と海堂氏は指摘する。本当にそうだと痛感した。受け売りで言葉を使う事に自覚的でなければ。

2016/02/28

しいたけ

「医師とは、いのちを救い、死を悼む存在」という。病院どころか自宅も流され、時間が空けば遺体安置所に妻を探しに行く。そんな中にあって患者のために診療を続けることを、「使命感」によるものではないと吐露する。医師の本質とは、かくも崇高なものなのか。医師の仕事にヒーローはいらないと語る。読み終えたいま、それでも私は、彼らをヒーローだと思う。「真のリーダーとは、周囲のみんなに明日を生きる希望を与えることができる人」。あの被災地に沢山のヒーローがいたこととともに、胸に刻んだ。

2018/03/16

ケイ

再読。医師が…、というより看護婦、保健師、病院のスタッフ、それぞれが出来ることをしようとしたことが尊い。震災関連の本を読むたびに、被災しながらも自分に出来ることを反射的に行っていた人がいたことに感動する。3月とは言え、東北の寒さの中、疲れや精神的ダメージから体調を崩す人は多かっただろう。作者に対しては、行政に対する不満を訴えている人にページを割くより書かなくてはいけない大切なことはもっとあったのではと思う。

2016/03/26

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

(2024-38)【図書館本】 2011年3月11日。巨大地震と津波により多くの命が奪われた。その中で奮闘した9人の医師達へのインタビュー。電気や水だけでなく、満足な治療器具や薬もない状態。身体のケアだけじゃなくて心のケアも必要となる多くの人々。もちろん、ここに登場した人だけでなく、被災地では多くの医師たちが献身的な治療を行っていた。私の級友も福島原発の近くの救急医療病院で働き、今もそこで地域の医療にあたっている。頭が下がる思いである。★★★★

2024/03/15

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