謎のギャラリー愛の部屋 (新潮文庫 き 17-6)
謎のギャラリー愛の部屋 (新潮文庫 き 17-6) / 感想・レビュー
Shoko
アンソロジーじゃなければ読まないであろう作品ばかり。全17作品。中でも、シャーリー・ジャクスン「これが人生だ」、デイヴィッド・ガーネット「狐になった夫人」、野上弥生子「砂糖」、福田善之「真田風雲録」が面白かった。満足。
2019/12/15
飴
愛の部屋、というタイトルだけど、単なる恋愛小説を集めたものではない。もっと広い。普遍的なもの。哀しみ、妬み、慈しみ、色んなものをひっくるめた感情を愛と呼んでいるような気がした。「砂糖」「なにもないねこ」「これが人生だ」が好き。
2013/10/17
KAZOO
北村さんの謎のギャラリーの4つの本の中の3冊目です。これはどちらかというと表題通り、愛についてのアンソロジーです。結構幅が広くまた短編から「真田風雲録」のような中編までそろっています。最後は定番通り宮部さんとの対談がありかなりお得な1冊であると思います。
2013/09/28
くさてる
優れた恋愛小説を集めたアンソロジイ。切なく結ばれない愛を描いたコッペ「獅子の爪」不思議極まりないけれど確かに愛の物語であるガーネット「狐になった婦人」皮肉で楽しいジャクスン「これが人生だ」が秀逸。
2010/08/30
竜王五代の人
愛というよりも、人間が人間にもつ執着の類いを描いた作品が多く、題名や表紙から連想するような暖かい恋愛ものは少ない。ほのぼのとするのは(最後はともかく)人はいいけど妙な悪癖もちの婦人を描いた「砂糖」。「狐になった夫人」は変身ものとしても描写がうまいが、一種のマゾものとしても読むことができるのでは。作家の奥さんが描いたという版画がいい味である。
2023/06/14
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