ほんもの: 白洲次郎のことなど (新潮文庫)
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ほんもの: 白洲次郎のことなど (新潮文庫) / 感想・レビュー
扉のこちら側
2016年1055冊め。サブタイトルの『白洲次郎のことなど』の『など』部分が大半で、広い交友関係から様々な著名人の一面が浮かび上がってくる。さすが伯爵家のお嬢さんで大正時代に14歳で米国留学という飛び抜けたお育ちであるからこその、その後の人生だったのだろう。
2016/12/10
マエダ
青山二郎やら小林秀雄に近い人からみた視点が面白い。書き方もあるが白州次郎に対する愛みたいなものが良い。
2018/06/16
ホークス
白洲正子(1998年没)の最も危険な随筆集とカバーにある。特に、自殺した女友達を偲んだ文を指すようだ。彼女と深い関係にあった作家たちを実名で出している。糾弾はしていない。著者の意図は、そんな世界があったと文章にする形で、友人を悼むことだろう。白洲正子は文人たちや夫の次郎と関わりながら、飛び跳ねているようにも見える。しかしアイドルではない。独特の厳しい眼力で美と歴史を探究した。友人を悼む作法と同じく、実在したものは静かに認め、世界と対峙した人間の勇気に目を向け、その精神を敬う。「白洲次郎のこと」が素晴らしい
2020/09/18
冬見
26編の随筆集。わたしの好きな随筆もたっぷり収録されていた。再読のきっかけとなって嬉しい。軽やかに、韋駄天のように。時に話しかけるように、時に独り言のように。一編一編が短いから少しずつ読もうと思っていたけど、どの随筆もおもしろくて、勢いづいてしまってそのまま一気に読みきった。はじめて読んだものだと「韋駄天夫人」「今は昔 文士気質」「"韋駄天お正"の結婚」「孔雀」が特に好き。カラッとサッパリしたお人。これは毎度のことだけど、時折なんてことないように登場する人たちが豪華でおどろく。
2020/05/14
ꪔ̤̥ ꪔ̤̮ ꪔ̤̥
大久保利通や吉田茂を「おじさん」と慕うような華族の出ながら「深窓の令嬢」とはかけ離れた、好奇心と行動力に満ちたきっぷの良いお嬢様。思春期をアメリカで過ごし、十代で白洲次郎と結婚、戦時中は田舎で畑を耕し、戦後は錚々たる文化人たちと肩を並べて審美眼を競い合う...出て来る話題すべてのスケールが大きくて、下手したら自慢でしかない。そんな話を、サバサバとした文体でお喋りに綴っていく。雲の上のような存在ながら、身近に憧れを抱いてしまうような魅力があります。
2017/06/17
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- 出版社
- 左右社
- 発売日
- 2019-11-01
- ISBN
- 9784865282511