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彼岸からの言葉 (新潮文庫 み 24-6)

彼岸からの言葉 (新潮文庫 み 24-6)

彼岸からの言葉 (新潮文庫 み 24-6)

作家
宮沢章夫
出版社
新潮社
発売日
2013-03-28
ISBN
9784101463261
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彼岸からの言葉 (新潮文庫 み 24-6) / 感想・レビュー

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アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

聞き流そうにも聞き流せない日常の中に潜む"彼岸からの言葉"。こんな"彼岸"度の高い人たちに囲まれていたら毎日楽しそうであると同時に脱力感がひどそうだ。誰でも、つい、口にしてしまうことのある間抜けな発言を、ただの失言放言に留めずこんな風に"彼岸"の域にまで高めてしまう宮沢さんの感性がすばらしい。なぜかっていうとね、それはすばらしいから。ドトールで笑いをこらえながら読みました。ハマる人にとっては外読み危険本。

2017/08/30

メタボン

☆☆☆☆☆ 新潮文庫化により再読。もう何度読んだかわからないほど好きな本。この本の面白さは宮沢章夫の視点と語り口に尽きる。「彼岸」的な状況は誰にも起こりうるが、そのときに自分を突き放して冷静に見ることが、奇妙な笑いに通じていく。うまく言えないが、そんな「場」というか「ゾーン」が確かにあるのだ。「熱なんか、計るから上がるんだよ!」「サウンドオブミュージック(三階のロビーで待ってる)」「トネルリと呼んで下さい」「(一人前3,800円に対し)俺、そんなに食えないよ(竹中直人)」「あまつさえ・すこぶる・ひねもす」

2016/01/08

はちてん

暇つぶしにはもってこいの、いや、暇がなくともつい読んでしまう。単行本出版年からして少し古いのは愛嬌のうちで、戸川純やキムヒョンヒが登場する。彼岸に突っ込むは垂れるは流石に宮沢章夫エッセイ。日常に散らばっているかもしれない○○な人々。アングラ人類学的な事件。トウモロコシの種をまく深層心理はオカルト。

2015/04/01

saga

このような脱力系エッセイを読んでいる場合ではないと思いつつも、現実逃避というやつで私も彼岸へ行ってしまった。本書の執筆は平成2年からのもので、バブルが弾けてからも皆が彼岸も此岸もなく生きていたように思う。それにしても、本書のほとんどが実話であるとあとがきを読んで驚いた。特に「彼岸へ」で印象的な幻覚を催す草やキノコの話だ。なお、私が最も衝撃を受けたのは、異常な早口のKが登場する「サウンド・オブ・ミュージック」であった。あと、カバー裏の著者近影の肖像がとても気になる。

2014/09/19

*すずらん*

ドヒャー!…言わない。これは彼岸の言葉だ。だけど読了後に私の口を突いて出た言葉である。本書のお陰で私も彼岸に行ってしまった様だ。クワバラクワバラ。…あぁこれも作中にあった「ばびぶべぼ」が含まれる「ぞんざいな言葉」ではないか!これは完璧に彼岸のゾーンに嵌り込んでしまっているな。兎に角 面白ろすぎた。エッセイによく見られる自虐ネタではない所が、また良い。私達が仕出かす、改めて考えてみたらどうも可笑しい事を、これでもかと列挙してくれている。必ず他作も読もう。ところで 密かに蒔いたとうもころしはどうなりましたか?

2013/11/11

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