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武王の門(上) (新潮文庫)

武王の門(上) (新潮文庫)

武王の門(上) (新潮文庫)

作家
北方謙三
出版社
新潮社
発売日
1993-08-31
ISBN
9784101464046
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武王の門(上) (新潮文庫) / 感想・レビュー

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眠る山猫屋

再読。北方謙三さんによる時代小説の始まり。後醍醐天皇の子・懐良皇子が南朝の復権を賭けて九州に上陸するところから物語は始まる。まだ少年である懐良が様々な人々に助けられ導かれて成長していく様が描かれている。祭り上げられ重い期待を背負わされた懐良。周りの大人たちの武骨な優しさが彼を守っていたから、後の果断な性格が形作られていった。足利尊氏の残した九州分割の仕組みに抗いながら、朋友・菊池武光との出逢いに光明を見出だす。当時の天皇の神性に悩みながらの成長譚。忽那重明の死に様は、後の北方水滸伝に継承される壮絶さ。

2020/03/05

あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...

北方謙三の南北朝時代ものは「破軍の星」に続いて2作目。主人公は懐良親王。勝手に抱いていたひ弱な皇族といった感じではなく、戦乱の九州を舞台にむしろ武士よりも武士らしく、そして夢を持った男であることに魅かれました。淡々とした文章の中にも熱いものが感じられるのも北方作品の魅力の一つ。果たして描いた夢はかなうのか、はたまた・・・ ちょっと怖いような気もしますが下巻いってみます!

2016/07/24

さすらいの雑魚

珍しい南北朝もの、しかも九州南朝ってマニアックな題材をブラッディドール(←大好き😆)の北方謙三が小説に。北方南北朝では破軍の星の評価が高いようですが、個人的に本作が1番のお気に入り。美しい敗北や敗れて倒れぬ男の美学を描かせたら本朝無双なハードボイルド作家が持てる筆力全開で謳い上げる、時代と対峙して見果てぬ夢を追い現実の泥沼で足掻き血の宿命と格闘する者達の刹那の栄光と賽の河原に石を積むような苦闘。幻の九州独立、東シナ海国家の幻想が男たちの興亡に夢の彩りを添える。夢の果てが極まる場所で男達は何を見るのか!

2022/03/27

はらぺこ

今まで読んだ北方太平記の中で一番読み難かった気がする。登場人物の名前が親子や一族等で一字違うだけやったりするので混乱するのと、地図は付いてるが九州の地理に詳しくないので想像し難かったのが読み難い原因やったと思う。今まで読んだ北方太平記より知ってる人物が居ないのも辛い。 内容自体はオモロイけど長い。正直、上巻だけで九州統一するのか心配になるぐらいやった。 今の所、『破軍の星』や『楠木正成』の方が好き。

2011/03/20

ピップ

南北朝時代、南朝の皇子が九州平定のため送られる話。送られたのが8歳、九州上陸が14歳と昔の人は無茶なことをやってました(笑) それでも優秀な皇子は味方を増やして頑張るんですが、そこで有力な力となったのが、肥後の名門菊池家でした。以前から菊池家はすごかったと聞いてはいたのですが、ホントすごくて感激してます^^ 縁もゆかりもありませんが^^; これからどうなっていくのか、下巻も楽しみです。

2023/07/02

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