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冬の朝、そっと担任を突き落とす (新潮文庫)

冬の朝、そっと担任を突き落とす (新潮文庫)

冬の朝、そっと担任を突き落とす (新潮文庫)

作家
白河三兎
出版社
新潮社
発売日
2020-12-23
ISBN
9784101802084
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ジャンル

冬の朝、そっと担任を突き落とす (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ベイマックス

各章で語り手の生徒が変わるから、人物把握に戸惑った。◎白河氏の作品だけじゃないんだけど、最近の学生を題材にした小説って、クラス内での序列というかヒエラルキーがあまりにも伏線として扱われ過ぎているような気がする。現代はそういうかんじなのかな?話しの内容はまったく違うんだけど、読んでいる時にテレビドラマの『3年A組』を思い出したりしていた。◎白河氏の作品に『田嶋春にはなりたくない』というのがあるけど、その田嶋春も登場している。

2021/01/22

tenori

空を飛んでみたいと思う。が、人は翼を持ち合わせていない。表裏が豹変するような極端な二重人格ではないにせよ、人は常に素をさらすことはない。多かれ少なかれ、自分を演じるための仮面を身につけているものだ。暗黙の序列でまとまっているかにみえたクラスは担任の自殺で揺れ始める。そこに現れた転入生が見つかっていない遺書を探しだすと宣言したことで疑心暗鬼が波立つ。守りたいものと壊したいもの。正業と不義。罪と贖罪。もやもやが残る結末も、何となく今の社会に対して私達が抱えているものを映し出しているよう。

2022/08/02

ちょこまーぶる

恐怖を感じた一冊でした。担任教師の飛び降り自殺があったクラスの話なんですが、転校生がその真相を解明すると宣言をして、クラス全員を敵に回してしまうという感じなんですが、少しずつ解明されていって一人一人の心に贖罪が芽生えていくのですが、その過程の生徒たちの言動に恐怖心しか起きなかったですね。個人の意見を言えないクラスって辛いだろうなと思いながら、発言をしたらシカトされたりするんだろうなと思い、今の時代に学生じゃなくて良かったなぁ~とつくづく思いましたね。で、個人名とあだ名が混在していて戸惑いながら読みました。

2023/12/07

茉莉花

校舎の窓から飛び降りた担任教師。遺書はなかったが、自殺の原因はクラスの全員が知っている。それぞれの思惑が渦巻き、秘密と後悔を抱えながらも奇妙な平穏が続くクラス。転校生によって教室の贖罪がいま始まる。担任が最後にみたという夢は羽が生えた生徒が飛び降り自殺?夢はどう関わってくるのか?転校生は挨拶で担任教師が飛び降りたことに疑問を持ち、遺書や理由を探していることを明言するが、彼女は何者なのだろうか? う〜ん🤔読んではみたけど最後の結末は腑に落ちず、中間も頭の中が?でいっぱいで理解できずに終わってしまった…💦

2021/08/22

よっち

校舎の窓から飛び降りた担任教師。遺書は残されていなかった。奇妙な平穏が続いた理系特進クラスに転校生・中西美紀がやってきたことで、教室の贖罪が始まる青春ミステリ。学校側が否定する担任の自殺の原因はこのクラス全員が知っている。死の真相を探り始める美紀が、そしてその後を引き継いだ田嶋春が、目をそらしていたクラスメイトたちに投げかけた波紋。すれ違いの連続が悪意なき残酷さを生んで、その積み重ねによって事態の様相もガラリと構図を変えていって、全てが繋がった末に提示されるその結末にゾクリとさせられる印象的な物語でした。

2020/12/22

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