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カラマーゾフの兄弟〈下〉 (新潮文庫)

カラマーゾフの兄弟〈下〉 (新潮文庫)

カラマーゾフの兄弟〈下〉 (新潮文庫)

作家
ドストエフスキー
原 卓也
出版社
新潮社
発売日
1978-07-20
ISBN
9784102010129
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ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』あらすじ紹介。育児放棄、隠し子の存在、父殺し… カラマーゾフ一家が巻き起こす愛憎劇

 本作『カラマーゾフの兄弟』はドストエフスキーの遺作であり、最高傑作との呼び声も高いロシア文学です。しかし宗教的で難解な部分も多く、長く重たいイメージもあるでしょう。そこで今回は『カラマーゾフの兄弟』のストーリーをわかりやすく解説します。推理小説的な趣もあるので、ぜひ原作にも挑戦してみてください。

『カラマーゾフの兄弟』の作品解説  著者のドストエフスキーは『罪と罰』などの5大長編で知られる、ロシアの文豪です。シベリア流刑の際、聖書の教えに触れた経験から、キリスト教的人道主義を主題として扱うようになりました。

 本作は家族の確執や父殺しの罪といった世俗的なドラマを通して、神の存在という宗教的な示唆を与え、多くの読者の人生観をも変えうる物語となっています。

『カラマーゾフの兄弟』の主な登場人物 フョードル・パーヴロヴィチ・カラマーゾフ:カラマーゾフ家の父。金稼ぎの才能と、淫蕩な性格の持ち主。

ドミートリィ(ミーチャ):長男。直情径行な退役軍人。婚約者カチェリーナに多額の借金がある。

イワン(ワーニャ):次男。理科大卒、インテリの無神論者。

アレクセイ(アリョ…

2023/3/12

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カラマーゾフの兄弟〈下〉 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ナマアタタカイカタタタキキ

①なるほど、この次元を目指して書かれたであろう作品が幾つも浮かんだのと同時に、それらを手に取る前にまずこれを読んでしまった場合、もうこれ以外をわざわざ真摯に読む必要はなくなってしまうかもしれない…とは些かオーバーかもしれないが、それほどまでにその人の読書観を覆しかねない大作。人間としてこの世に生を享けた者が、その生涯の中で遭遇するであろう、ありとあらゆることについて描かれている。何と、劇中に登場する細やかな挿話すら、一つ残らず伏線だったのだ。さながらヒトの一生である。未完らしいことが心の底から悔やまれる。

2021/04/29

青蓮

上・中・下通して約2000頁以上の大作、どうにか完走しました。とにかく密度がとても高い物語で一言では言い表せないです。そして一回読んだだけでは理解が及ばない点も多々ありました。渦巻く愛憎劇の果てーー誰が一体父親を殺したのか。ドミートリイの裁判の行方、錯乱するイワン、スメルジャコフの自殺。私はてっきり自殺するのはイワンだと思っていたので、スメルジャコフが死を選んだことに驚きました。この事件で一番心を痛めていたのはアリョーシャだと思うと何だか辛い。エピローグの彼の演説はとても素晴らしく気高い人間讃歌が感動的。

2016/10/29

れみ

カラマーゾフ家の殺人事件から約2カ月、ドミートリイの裁判が始まろうとしている…というところから。「大審問官」もそうだったけど、次男のイワンが前面に出てくると話が途端にややこしくなってくるのは、じつはイワンが颯爽とした文化人である反面どこか不安定だからなのか…。ミーチャはやっぱり悪い人間ではないけど迂闊。けどそれにしたって検事の論告はムチャクチャ言うなあ…と呆れる。ごく当たり前の感覚なら弁護士の言葉の方が腑に落ちるけど、それは読み手がここまでの経緯をミーチャの側で読んでるからだよなあ…とも思う。

2020/02/03

ハイク

遂に2千頁近い長編を読み終えた。村上春樹は巡り合った重要な3冊の本の一つにこの本を挙げている。ドストエフスキーが亡くなる80日前にこの本を完成したと言う。全巻を通して強く印象に残ったのは、上巻の「大審問官」と下巻の裁判で検事と弁護人の対決の場面であった。前者はキリスト教と無神論との意見を戦かわした内容だ。著者自身が最も力点を置いた所と思う。後者は著者が検事と弁護人のそれぞれにになりきって書くのは当然だが、その内容は迫力があり圧倒された。いずれにしてもドストエフスキーという作家はとてつもない作家であった。

2017/11/23

ゴンゾウ@新潮部

検察の論告と弁護人の意見陳述のやり取りはとても長かったが読み応えがあった。状況証拠が揃うなかでの弁護人の主張は特に凄い。真犯人はミーチャなのかスメルジャコフなのか。イワンの前での自白は真実なのか。裁判官の判決理由を聞いてみたい。作者にとって真犯人は主題どはないのかとも思う。

2018/04/30

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