読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ

罪と罰〈上〉 (新潮文庫)

罪と罰〈上〉 (新潮文庫)

罪と罰〈上〉 (新潮文庫)

作家
ドストエフスキー
工藤 精一郎
出版社
新潮社
発売日
1987-06-09
ISBN
9784102010211
amazonで購入する Kindle版を購入する

あらすじ

鋭敏な頭脳をもつ貧しい大学生ラスコーリニコフは、一つの微細な罪悪は百の善行に償われるという理論のもとに、強欲非道な高利貸の老婆を殺害し、その財産を有効に転用しようと企てるが、偶然その場に来合せたその妹まで殺してしまう。この予期しなかった第二の殺人が、ラスコーリニコフの心に重くのしかかり、彼は罪の意識におびえるみじめな自分を発見しなければならなかった。

罪と罰〈上〉 (新潮文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

れみ

その財産を世の中に役立てるためという名目のため高利貸しの老婆を殺す…貧乏な大学生ラスコーリニコフの計画は予期しなかった第二の殺人によって思いもよらぬ方向へ。臨場感や緊張感のある場面、乱高下する主人公の精神状態、様々な登場人物が次々と揃い、舞台は整った…とは思われるもののこの先の展開が全然想像つかない。主人公以外にも理屈っぽく話の長い人が多くてなんだか面倒くさくもあるけど下巻も頑張って読むか〜。

2016/09/12

こーた

非凡な人間のまえに立ちはだかる障害を除くためなら、殺人さえ許される。第三部で展開される、青年ラスコーリニコフの殺人論。もしわたしが非凡人なら、罪を犯しても良心の呵責など感じないはずだ。青年は究極の実証実験を敢行する。老婆を斧で惨殺し、アパートから抜け出す第一部の描写は、さながら『ボーン・アイデンティティ』のような緊張感さえはらんで、鮮烈だ。青年はそれまで孤独だったはずなのに、殺したとたんに友人や親族、さらには見知らぬひとまで、続々とかれのもとへと集まってくる。そのことごとくがみな身勝手でウザすぎる笑。⇒

2018/07/24

absinthe

これほどまでに心の内面を暴いた話を知らない。わずか数日の描写で極限まで細密に描く。棒きれが置かれたままになっているか、見当たらないか。ある種の賭けを行う。殺すべきかやめるべきか。殺しはそれだけでは終わらなかった。善良な妹まで手を掛けなければいけなくなり、それが主人公を苦しめる。神はいるのかいないのか…。ドアが開く、そのとき何を感じたか、ただその瞬間のために何行かけて描写したのか。その細やかさに感動する。生涯の友の一冊。

優希

面白かったです。老婆殺害からサスペンスの香りが漂っていて引き込まれるように読みました。たとえ罪を犯しても多くの善行をすれば償えるという考えのもとの殺人が、思いがけぬ第二の殺人を生み、それが故にラスコーリニコフにつきまとう恐怖は神への畏怖にも思えました。精神の揺れは偶然に引き起こしてしまった第二の殺人によるものだからこその苦しみ。これは果たして本当に偶然だったのかと考えてしまいます。ラスコーリニコフに罪の恐怖を植えつけるための必然の運命だとしたらどうなのでしょう。色々読み込める興味深さです。続けて下巻へ。

2016/02/20

蓮子

10年ぶりの再読ですが、内容は殆ど忘れてるので新鮮な気持ちで読みました。「一つの微細な罪悪は百の善行に償われる」という持論のもとに殺人を犯すラスコーリニコフ。しかし予期せぬ第二の殺人によって彼の精神は罪悪に蝕まれることに。どんな大義名分があるにせよ、やはり殺人は罪であり、到底許されるものでない。もし殺人が「罪」でないならば、ラスコーリニコフは証拠隠滅したり、あれこれ思い悩む必要はない筈で、彼の持論は既に破綻している。そして貧困に喘ぐ人々の姿が痛ましい。ここからどう物語が動いていくのか楽しみ。さて、下巻へ。

2016/02/26

感想・レビューをもっと見る