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朝の少女 (新潮文庫)

朝の少女 (新潮文庫)

朝の少女 (新潮文庫)

作家
マイケル ドリス
Michael Dorris
灰谷健次郎
出版社
新潮社
発売日
0000-00-00
ISBN
9784102023112
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朝の少女 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

物語の舞台になっているのは、サン=サルヴァドル島、もしくはそのあたりの小さな島だ。物語の語り手は、朝の光の中で躍動する「朝の少女」と呼ばれる女の子と、満天のあるいは漆黒の闇を限りなく愛する彼女の弟だ。そこでは、彼らの暮らす時間もまた限りなく自由であり、彼らのいた地はいわばエデンの園であった。少女も弟も両親も祖父母も、限りなく無垢であり、そこには悠久の時間が流れていた。あの日が来るまでは。その朝の光景もいつものように輝かしく、朝の少女の心も限りなくピュアに描かれている。終章の不穏な気配、そしてエピローグ。

2013/05/21

mocha

現代文明とか学校とか余分なものをすべて削ぎ落とし、少年と少女の心の動きをくっきりと描いた物語。島の自然と一体となって生きる人々は、とてもシンプルで美しい。父母の愛情深い言葉には目を開かせられるようだった。そして唐突なエピローグ。彼らにとっても突然で思いがけないことだっただろう。人は文明と引き換えに大事なものをたくさん失ってきたのだ。やるせない思いで本を閉じた。

2018/07/08

テディ

夢想好きで朝を愛する姉と夜の世界にのめり込み暗闇に変身できるようになり眠る必要のなくなった弟。弟は岩にも変身する。自然豊かな島でそれを受け止め対話をしながら家族と幸せに満ち溢れた生活を送っている。カヌーで島に訪れた文明人との対面。綴られた文明人の視点は、プロットであり物語を奈落の底に突き落とした。一部を連れて帰りキリスト教徒に改宗させる為に。自然界と文明について。文明から離れて生きる人々の尊厳とは何か?この美しい童話物語を読み終えてから様々な気付きを得た事を知る。私にとって本当に衝撃的な作品であった。

2017/11/11

モリー

灰谷健次郎さんの翻訳された本という事で手に取りました。二人の子どもが大人になろうとする姿が描かれています。後半まで読み進み、ようやく作者の提示した問題が見えてきたかように思えたのですが、最後の最後で、予想出来ない場面展開が待ち受けています。混乱し、消化不良のまま読了。訳者の解説を読んでもなを理解できない部分が残りました。いつか再読して読みを深めたいと思います。

2020/03/08

けろりん

森小屋に住むおじいさん詩人が、繰り返し犬に読み聞かせていた物語。どんなお話なのかと興味を持ちました。空と海に抱かれた常夏の島で育つ姉弟。姉は太陽と共に誰よりも早く起きる『朝の少女』、弟は暗闇の中に友人を見つけられる『星の子』。二人は、ただ優しく見守られる幼年期を脱し、して良いこと悪いことの分別を身につける年頃に差し掛かっています。導き手は豊かにして苛烈な自然。愛情豊かな両親の言動。時に諍い、恥をかきながら、相手を気遣い敬う心を育む姿に、天地とは、愛ある人の心とはそれだけで偉大な教師であると気付かされます。

2019/01/08

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