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絵のない絵本 (新潮文庫)

絵のない絵本 (新潮文庫)

絵のない絵本 (新潮文庫)

作家
アンデルセン
Hans Christian Andersen
矢崎 源九郎
出版社
新潮社
発売日
1952-08-19
ISBN
9784102055014
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絵のない絵本 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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❁かな❁

仲良しのお気に入りさんからプレゼントしてもらいました!お月様が若い絵描きに毎晩いろんな見て来た出来事を語ってくれます★全33夜のお話。お月様は優しく静かにいろんな人々を見ています。私は2夜、11夜、16夜、17夜、33夜のお話が印象的でした*16夜のプルチネッラのお話は切なかったですが、とても良かったです*2夜、17夜、33夜は小さな子供が出てくるお話で可愛くて、ほっこりしました(´▽`*)短いお話ですが一気に読むのはもったいなくて夜眠る前に少しずつ読みました☆お月様が優しくキスしてくれているような作品♪

2015/03/19

ちはや@灯れ松明の火

月がわたしに語ります。夜をあまねく照らしながら、ちいさな窓辺をのぞきこみ、風とともに海を渡り森を抜け、見つめてきた景色を。きっと、とてもきれいな絵本ができますよと笑います。子どもたちの愛らしいつぶやきをそっと拾って、哀しみにくれる大人を透きとおるまなざしで見送った、光と影とでえがかれる見知らぬ誰かのいのちと死。わたしは息をつきます。どんな色をのせればいいでしょうか。どんなことばを、音楽を添えればいいでしょうか。月がくれた三十三夜の物語がどんな絵画よりもうつくしくまぶたに浮かび、わたしは絵筆をにぎります。

2014/05/15

さつき

宮沢賢治が夢中になっていたとのことで、気になって。月を語り手に様々な国の人々の風景が描かれています。形を変え続け、日によって出入りの時間も異なる月は、人生の全てを見守ることはできません。それなのに、限られた時間、限られた場面を目撃するだけで、なんて豊かに美しく人間を描いているんでしょう。悲しく寂しく、やりきれない思いになるエピソードがあるかと思えば、クスクス笑いたくなったり、幸せな思いに包まれる場面も挟まれます。本当に人生そのものだと感じました。

2019/02/12

月が絵描きに話す旅物語を中心にした第一夜から第三十三夜までの話で成り立っている。タイトル通り挿絵一つないが、読んでいると情景が鮮明に浮かび、絵を描きたくなってくるから不思議。アンデルセンが実際に旅したパリ、スウェーデン、リューネブルグやフランクフルト、イタリアをはじめ、空想で書かれたというインドやグリーンランド、アフリカ、中国など月は世界を旅しながらさまざまな人々を温かな眼差しでみつめている。ただ絵の題材のヒントとして話しているらしいので明確なオチが感じられず、少し残念だが、絵描きへの思い遣りが素敵だ。

2013/05/01

鱒子

お月様が絵描きに語る33のお話。美しかったり微笑ましかったり、かと思えば切なかったり寂しかったり。多彩な内容です。どのお話も心の中に絵が浮かびます(自分にそれを表現できる画力が有れば!と切ないため息が出ます)。読者みんながそれぞれの絵を、自分の心に思い浮かべるのでしょう。このタイトルには魔法がかかっているとわたしは思います。なんて素晴らしい本!

2020/09/14

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