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ある微笑 (新潮文庫 サ 2-2)

ある微笑 (新潮文庫 サ 2-2)

ある微笑 (新潮文庫 サ 2-2)

作家
フランソワーズ・サガン
Francoise Sagan
朝吹登水子
出版社
新潮社
発売日
1958-05-05
ISBN
9784102118023
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ある微笑 (新潮文庫 サ 2-2) / 感想・レビュー

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優希

ひと夏の恋愛の物語でした。20歳の大学生・ドミニクと40歳の既婚者・リックの不倫が描かれます。単なる恋愛ごっこのつもりが、ドミニクはリックに本気になるのに胸が締め付けられます。夏が終わりリックは去り行きますが、途中で二人の浮気が発覚しますが、大人の対応を取れたと思います。フランスは恋愛など自由なのかなと考えさせられました。

2019/08/06

えりか

これはいつか私が通ってきた道。誰といても孤独で常に倦怠感がつきまとう。絶対に私のものにならない苦しさ。しぐさや香り・体を思い出して苦しくなるのに、それを一人でゆっくりと反芻したいとも思う。どうにか狡い手を使ってまた会えないかななんて執着する。でも、ある時ふっと落ちる。少女は失恋を経て女性への階段を一歩進んだ。恐怖からくるひきつった笑いも、嬉しさから込み上げるニヤケ笑いも、意味もない馬鹿笑いももう終わり。最後に手に入れるのは、悲しさを含んだ、そして全てを悟ったある微笑。今読めて良かった。今だからわかる。

2016/03/22

Y2K☮

「作家の二番目の本を待つ」腹の底で一発屋を願う世間の期待を装った悪意。だがサガンはそれらをあっさり賞賛に変えてみせた。幼い外見と熟した中身がアンバランスな魅力を称えるドミニックと人生に倦んだ遊び人リュック。彼らのアバンチュールは「悲しみよ、こんにちは」でセシルがレイモンと親子じゃなかったら、と連想させる。だが一秒ごとに逆の方向へ揺れ、又戻る正確で誠実な心理描写は明らかに読み応えを増している。なぜリュックの妻の名がフランソワーズ? 弱冠21歳でサガンは妻と若い愛人、両方の立場の勝利と敗北を生々しく看破した。

2016/03/05

James Hayashi

悲しみよこんにちはに続く著者の2作目であり、自分にとっても2作目。青春小説であり恋愛を扱ったもの。遊びであるはずの恋が本気になってしまうという心情を描いているが、ちょっと鼻につく様な雰囲気と直情的な感情がフランスっぽい。見知らぬもの同士の男女が隣同士で座りあった映画館で、触られながら暫くそのままというのはおフランスでは普通にあるのだろうか?やけに気になった。

2017/08/17

mayumi225

実にサガン。洒落ています。パリの灰色の空の下で読みたい。

2019/06/04

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