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第四の手〈上〉 (新潮文庫)

第四の手〈上〉 (新潮文庫)

第四の手〈上〉 (新潮文庫)

作家
ジョン・アーヴィング
John Irving
小川高義
出版社
新潮社
発売日
2009-11-28
ISBN
9784102273159
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第四の手〈上〉 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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NAO

【誕生日読書】「災害チャンネル」と呼ばれるテレビ局の報道記者パトリックは、あらゆることに対して真剣に考えることなく、適当にその場その場でお茶を濁して生きていたという男だ。そういった意味で、彼は自分らしい生き方を持たない、大人としての自覚をしっかり持たないまま大人になってしまった人物といえる。そんなパトリックに、次から次へと災難が降りかかってくる。パトリックの変化に注目しつつ、下巻へ。  

2021/03/01

田中

アーヴィングならではの奇抜でコミカルな話が次から次と流れるが、笑うべきところで、笑いがとれないような、いつもよりはいくぶんパワー不足のような気もする。でも、一瞬で衝撃を受ける予断できない展開はやっぱり面白い。バツイチの外科医ゼイジャック博士の元妻からのいびられ方がユニークだ。離婚したパトリックはニュースキャスターで、取材中にライオンに左手を食いちぎられ世間から注目を浴びる。亡夫の腕をパトリックに移植のため提供した未亡人は、まともな人のようだけど行動は大胆だ。二人の奇妙な交流がどんな風になるのか気になる。

2022/10/08

トラキチ

小川高義訳。ずっと読みたいと思ってて積んでたアーヴィングですがようやく読み始めました。長めの長編で有名な人ですが文庫本で上下巻ですが500ページちょっとですので本作はそんなに長くありません。そのあおりを受けているのでしょう、通常は人生とは何かを語るいわば大河小説的な作品が得意とされているはずですが、本作は奇想天外なロマンティック・コメディーです。少しセレクトする作品をミスった気がしないでもないですが、上巻の後半あたりからかなり動きが出てきて面白くなってきました。→続く

2013/10/05

ユーカ

アーヴィングというと自分の中では、大好きな「サイダーハウス・ルール」と、初めて彼の作品と出会い大きな衝撃を受けた「ガープの世界」の印象が強いですが、この作品のようなコミカルで軽やかなものも上手。ウディ・アレンの映画を観ている時の感じと似ています。やっぱり主人公は美男子で、読みはじめに“またかよ~”と放り投げたくなりましたが、著者が美形なのだからここは諦めよう(笑)。にしても、いい年齢をした大人が自分を変えたいと思い、変わっていく様子は、読んでいて胸が詰まるよう。この作家の力はやっぱり驚異的。下巻へ。

2020/05/10

北風

第四の手? パトリックの右手、左手、そしてオットーの右手左手で四番目? なんだか妙な麻薬で予知夢を見て、意識が繋がり? 身体まで繋がっちゃった。優柔不断なイケメンは、女をあさっているようでいて、女の食い物になっている。気がつけばそんな感じで、死んだ夫の身代わりになり、辛い恋いに身を焦がす羽目になるわけだけれど、文章が淡々としているためか、夢やらなにやらがあって、手がきっかけで好きになったのかと運命も劇的よりも、予定調和な煮え切らなさ。しかし、上巻で終わっちゃったけど? 下巻で第四の手の正体がわかるのか?

2016/04/26

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