KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

凍

作家
沢木耕太郎
出版社
新潮社
発売日
2005-09-29
ISBN
9784103275121
amazonで購入する

凍 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

サンダーバード@怪しいグルメ探検隊・隊鳥

日本有数のクライマー山野井夫妻のヒマラヤ、ギャチュンカン登頂と遭難そして奇跡の生還を描く壮絶なノンフィクション。当時山野井さんらの遭難をニュースでは知っていたが、まさかこれほどとは。帯に書かれているように、ここには圧倒的物語が存在している。7000メートルを超える高地、マイナス40℃でのビバーク、雪崩との遭遇。絶望的な環境中で、生きることを諦めない姿。言葉にできない。★★★★★ 【追記】山野井夫妻のその後の挑戦は「白夜の大岩壁に挑む」に。こちらもまた感動。

サンダーバード@怪しいグルメ探検隊・隊鳥

再読。「ここに圧倒的物語が存在する。それがすべてだ。」売らんかなの本の帯には異議を唱えることが多いが、これはまさにその通りのノンフィクションである。ヒマラヤの高峰ギャチュンカンでの遭難。氷点下40度、7000mを超えた無酸素での死のビバーク。生きて帰るための壮絶な戦い。もはや語る言葉がない。たった一つ言えるのは山野井夫妻の強い絆である。夫婦としてお互いを想い、登山のパートナーとして信頼すること。二人で無ければ生きて帰る事は出来なかったであろう。「深夜特急」と並ぶ沢木耕太郎の最高傑作だと思う。★★★★★

2019/04/06

いつでも母さん

登山は大嫌い!何故登る?そこに山があるから。・・読友さんから勧められた作家の名前を見つけたので、とにかく読んでみることにしよう。なんて甘い気持ちで読み始めた自分に喝!集中してしまいましたよ。この作家さんお初ですが侮れない。読ませるわぁ。そこでのこの山野井夫妻。まさしく『挑む』それ以上でもそれ以下でもない圧倒される。。凄すぎる。2年後、死ぬ思いをして帰還したのに置いてきた荷物を回収に再び登るのだ。持ち帰ったものはアメリカ隊のであろう空き缶が一つ・・一気に読了したが、やはり登山は嫌いだ私。

2015/07/25

bianca

本来山好きな人が読む本なのかもしれない。自分は山国育ちのため、登山は学校行事で“強いられて”やるものだった。冬になると救助ヘリの出動は必ずニュースになり、とりわけ雪山に向かう人々の気持ちが分からず手に取ってみた。壮絶な山野井夫妻のギャチュンカン(ヒマラヤの高峰)登攀を描く作品。恐怖で幾度となく本を閉じてしまったのだが、常に危険回避をしつつ生きて居る自分とは違い、己の持つ最大限の能力を極限状態で試すことに陶酔する山野井夫妻に思わず羨ましさを感じてしまった。こんなにも生きている実感がある人生だったら幸せだろう

2015/12/13

mint-s

登山家・山野井泰史さんと妻の妙子さんがヒマラヤのギャチュンカン北壁に挑んだ過酷で凄まじい山登りというか氷の壁をよじ登る話。ほぼ立ったままロープを頼りにビバークしたり何度も雪崩に遭ったり途中には目も見えなくなったりしてよく生きて帰ってこられた。あんな酷い目に遭って凍傷で指を何本も失ってもまた登る気持ちになるという強靭な精神力にはびっくりした。

2022/01/10

感想・レビューをもっと見る