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領土

領土

領土

作家
諏訪哲史
出版社
新潮社
発売日
0000-00-00
ISBN
9784103313816
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領土 / 感想・レビュー

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ハチアカデミー

C+ 小説とは、文章によって綴られる物語であり、時間、空間であり、イメージである。とすれば、詩と小説を分かつものは何か、を探る短編集。小説らしい体裁を保つ冒頭の一編から、もはや散文詩ともいえる最後まで、詩と小説の狭間がグラデーションを描いてゆく。とはいえ、やはり面白いのはその中間色である。エログロラストが冴える「市民薄暮」、空虚な場所・空間から立ち上がるイメージを描く「百貨店残影」、文字の羅列、音と文字の乖離、文字とイメージの乖離を主題とする「甘露経」の三編が良し。アサッテ伯父さんも出てくる。ぁ パット。

2013/01/12

ハルト

言葉の海にたゆうような心地になる、句読点なく空白改行を多用した詩的形式の、小説から逸脱しているからこそ小説になり得る「小説」。不気味でいびつでみだらで狂気と死の匂いを帯びる。闇満ちる生と死の近さによるエロティックで孤独で猥雑で夢のような幻視感。どこかなつかしい奇妙さ。「市民薄暮」の中の不具な女たちの乗る「花電車」の、物体であり生物でもある女たちのおぞましくも強烈なエロス。「百貨店残影」「中央駅地底街」の見世物小屋的空間性。「聖家族学園」の迷宮性。凝った装丁がまた小説世界を引き立てているように思いました。

2012/02/04

hirayama46

詩と小説のあわいをゆく短編集。しかし、後半の作品は、本として一冊としてまとまったもので読むとともかく、雑誌に単品で載ると完全に詩だと思ってしまいそうな……。小説を小説たらしめているものというのはなんなのでしょうね。

2018/03/26

カンジパパ

要注意 途中から句読点がなくなります 要注意 やりたい放題です 要注意 いずれも濃厚な諏訪世界10編甲乙つけ難い

2012/02/29

omarushi

生も死も忘れたように…自らの内にある時間、過去・現在・未来が仮に混ざり合ったなら、私が生きる現在はその「領土」を失うのだろうか?否、すべてが混沌とした現在となる。「僕は目を閉じた。深い息を吐いた。夜の地の果てが見えた。…やがてロワールのにまたひとつ深い秋の裾野がその金色の領土を広げ始めた。」これは仮に、未来を押しやったところにおかれた現在の衰退感の中に結ばれた男女の内面または外面に現れた風景である。

2012/01/22

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