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花散る里の病棟

花散る里の病棟

花散る里の病棟

作家
帚木蓬生
出版社
新潮社
発売日
2022-04-27
ISBN
9784103314264
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ジャンル

花散る里の病棟 / 感想・レビュー

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のぶ

帚木さんは作家でありながら、現役の医師であり福岡で医院を開業している。そんな著者が四代百年続く医者の家を描き出し、一冊の本に纏めたもの。良書だった。構成はそれぞれの時代を10の章に分けて、時系列ではなくバラバラに飛んで描いている。大正時代、寄生虫退治で評判を取った初代。軍医としてフィリピン戦線を彷徨った二代目。高齢者たちの面倒を見る三代目。そして肥満治療を手がけてきた四代目。医学的用語が分かり難い部分もあるが、医師としての使命をしっかり勤めている姿に感銘を受けた。最後のコロナの章は多いに参考になった。

2022/05/07

itico

明治~令和の現代まで四代続く医師の家系。どの時代も興味ある内容だったが、一番胸を痛めたのは戦時中の軍医の話だ。敵と病と栄養失調。亡くなった兵士たちはどれほど無念だったろうか。そして今ここにあるコロナの現場を医師の視点で語られて、改めてコロナが始まった当初からの流れを振り返り、政府のふがいなさに憤りを感じた。医師の家系でありながら傲慢さなど欠片もない。常に市井の人々に真摯に寄り添う姿勢が次の代へと受け継がれてきた。これこそ医師の鑑だ。

2022/06/22

そうたそ@吉

★★★☆☆ 四代続く町医者一家から医療の百年を描き出す一作。寄生虫や、戦時の医療、そして現在のコロナ禍等が描かれているものの、重厚感はそんなになく、むしろ連作短編集のような構成。読みやすいと思う一方で、肩透かしを食らったような内容でもあった。医療をしっかり描いたような話より、「病歴」とか「二人三脚」あたりの医療現場の隣にある日常を描いたような話の方が好みだった。コロナ禍の話はどうしても散々読み聞きしたニュースをなぞったような中身に終始しているあたり、もうちょっと違う視点で読みたかったという残念さもあり。

2022/05/26

ふわりん

時間をかけてやっと読み終えた。四代にわたる医師の診療記録か備忘録のような内容だったが、何しろ時系列がバラバラでとても読み難かった。その時代で医師の目を通して日本という国がどんな生り方をしてきたかを語らせ、特に戦争にまつわる話では医療に関わる人たちがそれほどにも酷い体験をしてきていたことを改めて残しておこうということだろうかと思いながら読んだ。「胎を堕ろす」で二度死んだ胎が悲しく心が痛んだ。近代のパンデミック関係では後手後手の行政のやり方を非難されてて、そうだったなぁと思い返した。読み甲斐はあったが疲れた。

2022/06/12

ぱぴこ*2

10年ぶりぐらいかの帚木蓬生さん。4代にわたる町医者の矜持。他の方の感想にもあるように時系列が前後していてちょっと読みにくく感じました。内容はとても良かった。まさにいまだに渦中のコロナパンデミックについては興味深く、現場の医療従事者の過酷な状況に感謝の念を新たにしました。【図書館本:26】

2022/06/13

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