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巴里の空はあかね雲

巴里の空はあかね雲

巴里の空はあかね雲

作家
岸恵子
出版社
新潮社
発売日
1983-09-01
ISBN
9784103483014
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巴里の空はあかね雲 / 感想・レビュー

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haniko

最近テレビのインタビューに出ていたので、思い出して読んでみた。岸さんは自分の演技について、「私は役者のほんとうの価値も分からない心無い鑑賞者たちから、ヘタをすると、大根役者と呼ばれなくもない、何気ない風の演技が好きなので、がーッと観客を圧倒する芝居には目を背ける。イヤなのだ。節操がないと思う」、と書いているが、こと書いたものは、それこそ節操もなく生々しく、感覚が冴え冴えとして読み手の心を掴む。例えば「凍えた陽だまり」という作品。まるで反対の意味を持つ凍えたと陽だまりの選び方にも言える。その書き出しは⇒

2019/06/13

yonaga

女性として興味があった。図書館でエッセイを借りる。まず驚いたのはフランス人監督との離婚を赤裸々に書いている事。今でこそバツイチともてはやされているが彼女は本書の随所に離婚後の傷んだ心理、異国の慣れない自立した生活を描いていて共感を持った。ジャーナリストとしても抜群のバランス感覚があって日本人としての至極真っ当な感想や現地の人への敬意が素晴らしいと思った。女優として活躍しながらそんなに専門の勉強をした訳ではないだろうから元々センスがあり地頭が良いんだろうと思う。愛娘のデルフィーヌ嬢の現在が知りたいものだ。

2017/10/23

Ms.Gordon

2003-2004

2008/02/25

M66

思っていたよりずっと、とても良かった。詩的で情緒的。しかしどこか醒めている。パリと日本、二つの国が、彼女のなかで愛憎を持って息づいているのが伝わる。フランス人ではないけれど、日本人ですとも言い切れなくなっていく自分に対する、やりきれない気持ち、受け入れる気持ち、丁寧な描写が印象的。自分が何の疑問も感じずに日本人です、といえることにほっとした。

2010/02/12

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