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古くてあたらしい仕事

古くてあたらしい仕事

古くてあたらしい仕事

作家
島田潤一郎
出版社
新潮社
発売日
2019-11-27
ISBN
9784103529613
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古くてあたらしい仕事 / 感想・レビュー

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厩戸皇子そっくりおじさん・寺

夏葉社の島田潤一郎さんによる仕事の本。子供が読んでもわかるような平易な文章で書かれたものだが、よくあるビジネス書や自己啓発本のようなものではない。これもまた1冊の文学であると思う。何か賞をもらって良いと思う。じんわり感動する。庄野潤三の遺族の素晴らしさ、和田誠の優しさ。「読書とは死んだ人と友達になる事」とは山本夏彦の名言だが、旧作の復刻が多い島田さんの夏葉社は鎮魂の側面があり、そもそもが死んだイトコとその遺族である叔父叔母の為に創業したもので、具体的な誰かの為に本を作り始めたのである。素晴らしい1冊。

2019/12/21

けんとまん1007

タイトルの意味を考えた。古くからあり、この後も続くだろうと思うのが出版社と書店。いろいろ考えがあるだろうが、そう思っている。もちろん変化に対応する・しないことがある。そんな出版社を立ち上げたものがたり。そこに籠められた思いや、人との接点の中で変わるものがある。以前読んでいた「移動図書館ひまわり号」の出版社だったとは。今回、再認識した。あの、独特の風合い。なるほどなあ~。

2020/11/10

pohcho

33歳でひとり出版社「夏葉社」を立ち上げた島田さん。出版も販売も未経験のところから、手探りで始めた本作り。自分が美しいと思う本を心をこめて作り、信頼できる書店に置いてもらう。出来上がった本を事務所に置いて、注文がある度に発送する。そんな日々を繰り返して10年。大きな強い声はいらない。わかりやすく流通しやすい言葉もいらない。それよりも聞きたいのは小さな個人的な声。誠実で切実な言葉が胸に迫る。本って美しいものだったんだなあと。庄野潤三さんのご家族との交流も心に沁みた。本を愛する多くの人に読んでほしい本。

2023/03/07

ネギっ子gen

【噓をつかない。裏切らない。具体的な誰かを思って、本をつくる。それしかできない】ひとり出版社「夏葉社」の10年が伝える、働き方と本の未来。<小さな仕事は、小さなきっかけからはじまる。/だれかを喜ばせたいという気持ちで、なにかをつくろうと考え、そのためにだれかの力を借りる。それはぼくの仕事のように形を伴うものかもしれないし、すぐに消えてなくなってしまうものかもしれない。でも、だれかのための仕事は、世の中がどんなに便利になっても、消えてなくなるものではない。それが、この仕事を10年続けた、ぼくの結論だ>と。⇒

2023/12/26

@nk

あらすじ、ましてや著者の紹介さえ載せられておらず、いかなる「仕事」が古くもあたらしいのか。それさえも分からない。表紙には、いにしえの風貌で腰を掛け、書を読む姿の淡い絵。/読中の閃きや心揺さぶる一節、読後の沁み入る感覚や目の前が見開かれるような衝動。私がそういったものを読書に望むことは、恐らく変わらないだろうけど、そもそもの本に対する姿勢を見つめ直させる機会を、本書に与えられたような気がする──。とある本紹介で知った本書は2019年11月発行。著者は夏葉社という出版社を2009年9月に立ち上げた方であり⇒

2022/03/14

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