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灼熱

灼熱

灼熱

作家
葉真中顕
出版社
新潮社
発売日
2021-09-24
ISBN
9784103542414
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ジャンル

灼熱 / 感想・レビュー

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starbro

葉真中 顕は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。ブラジル(ポルトガル語で灼熱の国の意味)における日本人移民間の勝ち負け抗争を描いた渾身の力作巨編でした。現在でも遠い(直行便がないため、1.5日)国ブラジル、当時は船で数週間かかる地の果てに必死の覚悟だったと思います。著者は本書で何か文学賞を受賞するのではないでしょうか?私は、本書でこの史実を初めて知りましたが、デマゴーグによる情報操作&狂信ほど怖いものはないかも知れません。 https://kangaeruhito.jp/article/112620

2021/10/12

いつでも母さん

凄い!今までも唸らされてきた葉真中作品だったが、これも凄い!圧巻でした。時代は大戦前後、ブラジル移民の苦難に敗戦の事実をめぐる真逆の『勝ち組負け組抗争』人は見たいものだけを見て、信じたいものだけを信じる。裏で糸を引いたのは誰?「錦衣帰国」の言葉が虚しい。祖国とはを考えさせられる。裏切りと友情・・どんどん体温が上がるのを感じながら、先が知りたくてページを捲る手は止まらない。是非!この灼熱をあなたも。お薦めです。

2021/10/14

ちょろこ

感無量の一冊。ブラジル、日本人移民、勝ち負け抗争。知らなかった歴史がここにあった。トキオと勇、二人の友情を軸に日本人社会の分断を、揺れまくる心情を描き揺さぶり引き摺り込んでくる展開に終盤は息つく間もない緊張感が溢れるほど。日本を愛する気持ちは一緒なのに現代にも通ずる情報操作による分断の恐怖と虚しさの風が絶えず吹き荒ぶ中、友情の熱を黒瑪瑙だけをただ信じたくなる。男達だけでなくこの地で生きる覚悟を決めた女達をそっと添えてくれたのも良かった。読後は感無量の想い伴う熱が身体を駆け巡る感覚。紛うことなき大作で傑作。

2021/10/14

nobby

日本が無条件降伏を受諾して尚、地球のまさに裏側で二十万人の日本人移民どおしによる「勝ち負け抗争」という信じ難い戦争があったなんて…それも十年近くに渡ってとは…ブラジルには親日のイメージしかなかっただけにまた驚いた…敗戦という事実が正確に伝わらない…今では考えられぬ事態へと繋がったナショナリズムを嘆き、情報弱者への憂いに現在を重ねる…勝利を疑わない狂信派と敗戦に望みを繋ぐ敗希派、いつのまにか対極に位置した勇とトキオ。交互の視点で描かれる物語の一方で、呪術師の老婆の存在が読者の歯痒さを助長するのがたまらない…

2021/11/26

のぶ

圧巻の大作だった。舞台は戦前のブラジルの日本人入植地で始まる。主人公は沖縄生まれの勇と、ブラジルで生まれ育った日本移民二世のトキオ。他の入植者と助け合い、仲良く生活していた。やがて太平洋戦争が始まり、ブラジルにもその情報が入って来るようになる。やがて終戦を迎え、日本が戦争に勝ったと信じる人たちと、日本の負けを認めた人たちとの間で多くの死傷者を出す「勝ち負け抗争」が起こる。スケールの大きさや人物の描かれ方が素晴らしく、本から目を離すことができなかった。葉真中さんの本は何冊か読んでいるが、最高傑作だろう。

2021/10/14

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