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ちいさな衝動

ちいさな衝動

ちいさな衝動

作家
白石公子
出版社
新潮社
発売日
1998-05-01
ISBN
9784104233014
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ちいさな衝動 / 感想・レビュー

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遠い日

4篇 の短編集。主人公は、どこといって取り柄がないが日々を自分なりに精一杯に生きる、若さを失いつつある年齢の女たち。今の暮らしに、少し疲れている。延々と続く日常のなか、ふと気づけば何もかもが自分の意志とは違う方向に向いている。その時に、こみ上げてくる嫌悪感、倦怠感、脱力感。そういったものを“ちいさな衝動”と捉えて、うまく表現する。読み手によっては少々げんなりするかもしれない話ばかりだ。ぎくしゃくした現実が繰り広げられるのだから。そう、私たちは今日も大なり小なり、自分を飼いならさなければならないのである。

2005/01/31

たなみん

仕事、両親の老い、結婚などがうまくいかず悩みをかかえた女性たちが描かれている短編集。うまく立ち回る要領を得たが、抑えた気持ちを自身で消化できない複雑な感情が表現されている。登場人物の年齢が自分と重なり、日常で起こるもどかしさが共感できて面白いと思いました。

2021/04/04

シュウ

まさにタイトルの通り。まるで昭和のドラマを観ているようだった。物語は日常で、カメラワークも平坦で、でも観ている者の心を引きつける。向田邦子さんのよう。心の機微がざわざわと描かれている。登場人物が少しずつクロスするのも、それぞれのお話に重みを持たせる効果をもたらして良い。★★★☆☆

2019/03/03

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