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日蓮

日蓮

日蓮

作家
佐藤賢一
出版社
新潮社
発売日
2021-02-16
ISBN
9784104280049
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日蓮 / 感想・レビュー

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trazom

日蓮がこの小説のような人物なら、あれだけ烈しい迫害を受けたのも納得できる気がする。法然を貶し、禅宗、真言宗を否定し、ただ法華経のみが正しいと言う。元寇を見事に予言した日蓮を、流罪先の佐渡から呼び戻し、寺を建て保護してやると言う幕府の提案に、他宗を禁じる約束をしない限り受諾できないと言い張る強情。宗教的な信念は立派だが、人間としての、この不器用さ、可愛げのなさ、空気の読めなさが歯痒くて、イライラしつつ読む生涯だった。でもそれは、「信念」を失って社会に迎合する技ばかりを身につけた現代人ゆえの感想かもしれない。

2021/03/30

パトラッシュ

佐藤賢一が選ぶ主人公は、洋の東西を問わず己の信念を貫く人間だ。ハンニバル、デュ・ゲクラン、信長にナポレオンなど激動の時代に天命を受けたとしか思えない面々が信じるままに戦って人びとをひきつける姿を描き続けてきた。今作の日蓮も同じ系譜に属するが、武将や政治家ではなく宗教家だけに信仰への確信に突き動かされた熱情(パッション)はより激烈だ。こうしたカリスマ性の高い「革命家」だけが未来が見えない不安な世を打ち破れるのだろうが、同時に他者を顧みない独善性も容赦なく描く。時代の転換点に求められる人材を問いたかったのか。

2021/03/31

gen

ヨーロッパの歴史小説を多く手掛ける直木賞作家。近年は日本を舞台にした作品もあるが、そうですか日蓮聖人ですか(日本の知識人・文化人の伝統芸――日本回帰的な)という感慨を持ったものの、『小説新潮』に連載した「パッション」を改題したものと判明し、その題で一寸納得。当時の政治、社会状況を土台に、天変地異や疫病に苦しむ人々を救おうと、経典を博引旁証して救世の論理が明快に語られる。波乱の生涯を劇的に追うのではなく、聖人の教学を柱とした作品になっている。聖人の生い立ちと教学の関係が感じられる場面もあるなどが興味深い。⇒

2021/04/05

イトノコ

キンドル。遊学を終え故郷の安房に戻った日蓮。法華経を至上としたことから迫害を受ける。しかし世には天変地異が続き、そして蒙古襲来の足音が聞こえ始めていた。/ゴリゴリの経典原理主義者というところか。それはわかる。憂国の志もいいだろう。しかしここまで他宗を口撃するのはいかがなものか?他宗が私利私欲に走り酒池肉林を尽くすなど堕落があれば分かりやすいのだが、それもなし。身も蓋もない事を言えば天変地異も元寇も起こるべくして起こっただけだし、日蓮自身が何らかの功徳を齎したわけでもない。どうにも共感できない読書だった。

2021/03/07

星落秋風五丈原

サトケン作品にしては躍動感が足りなかった。

2021/03/21

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