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鳥と雲と薬草袋

鳥と雲と薬草袋

鳥と雲と薬草袋

作家
梨木香歩
出版社
新潮社
発売日
2013-03-29
ISBN
9784104299089
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鳥と雲と薬草袋 / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

こんなタイトルだが、中身は各地の地名をめぐる短い随想の葉篇集。梨木香歩さんは「地名とは歴史の厚みや地勢的な経験が凝縮されたシンボリックな記号」だと言うが、まさにその通りだと思う。篇中では連載誌(西日本新聞)の関係から九州の地名が多いのだが、神殿原(こうどんばる)などというのを聞くと、さぞや由緒があるのだろうと想像が広がる。その一方で、709年に既に記録にある「宇摩」を捨てて四国中央市などという地名にしてしまう公務員的暴挙も挙げられているのだが。いずれにせよ、地名にはそれぞれに固有の物語が織り込まれている。

2014/06/22

ナイスネイチャ

土地に纏わる半分エッセイ集な作品。九州の新聞に掲載されていたという事で、九州エリアが多かったが、知ってる地名も出てきて楽しめました。著者のゆるい解釈も面白く、見開き1ページというのも読みやすい。続編希望します。

2020/01/31

hirune

地名をテーマに自然のこと鳥のこと地形のこと等を綴ったエッセイ。私の住む横浜に子雀町なんて素敵な町があるなんて!子雀乗合バス、子雀小学校、子雀公園、まるで雀のお宿♡隣の区だから探しに行ってみたい^ ^地名は過去から未来に受け渡す文化と思うので、併合とかで消滅してしまうのは勿体無い気がしますね☆しかし九州の地名の読み方は難しい。。北海道の向こうを張れるんじゃないの^^;

2015/08/14

takaC

興味対象と観察視点が自分と同じで共感できた。東日本編もぜひ希望。

2013/05/27

nico🐬波待ち中

土地の名前をテーマにしたエッセイ集。以前から何となくは知っていたけれど、地名はその土地の歴史や古来からの言い伝えが由来とされることが多い。思わずへーっと感心する意味が込められている。平安時代や鎌倉時代から続く雅な意味あい、紫式部や源義経等の歴史上の人物との縁、その時代の生活の痕跡等古の人々に想いを馳せていく。そんな地元と馴染みのある地名の多くが行政の決めた合併により消滅されたという現実には、梨木さん同様私も残念でならない。梨木さんと一緒に旅する気分で楽しく読めた。のんびり寄り道する散歩のような旅だった。

2017/07/10

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