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あの川のほとりで〈下〉

あの川のほとりで〈下〉

あの川のほとりで〈下〉

作家
ジョン・アーヴィング
John Irving
小竹 由美子
出版社
新潮社
発売日
2011-12-01
ISBN
9784105191146
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あの川のほとりで〈下〉 / 感想・レビュー

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マリカ

なんて深くて、濃密な小説だろう。人は「事故の起こりがちな世界」で毎日を生きている。運命のいたずらによる、予期せぬすばらしい出会いと、身を打ちひしがれるほどの喪失とを繰り返しながら。アーヴィングはそんな世界で生きることの辛く悲しい一面に読者をひきつけることで、人生の希望に満ち溢れた、幸せというべき一面を強調してくれている。しばらくはこの力強い物語の豊かな余韻に浸っていたい。

2012/04/10

りつこ

物語の最初から不吉な感じが漂っていてそれは今を生きる私たちにはとても馴染み深い。暴力、喪失は避けられないのだが、しかし失ってばかりではなく同じくらい手にしているものもあって、その手応えも間違いなく残っている。悲しいのにおかしくて、泣きながら笑っている。グロテスクなのに美しくて、それとははっきりわからないけど、間違いなくここには愛がある。あーやっぱりアーヴィングは最高だ。

2012/02/21

猫のゆり

ゆったりとした川の流れを楽しんでいたと思うと、時折急流があったりとんでもない滝があったりして、かなり波乱に満ちた川下りだった。一気に読んでしまうのがもったいないんだけど、そうせずにはいられなかった。最後のページに行き着いた時、この分量を読んで来たからこそ味わえる至福の瞬間が訪れる。あー、私たちはやはり、フィクションがなくては生きていけないのだ、生きて、この小説を読めてよかったと思える。人生辛いこと苦しいことも多いけど、ごくたまに、本当に天使が降りてくることだってあるんだと思わせてくれる。よかった。

2012/01/31

fishdeleuze

長い長い家族の物語。およそ半世紀にわたるコックとその息子の逃避行の記録。壮大なクロニクル。喪失と再生の物語でもある。読んでいるあいだじゅう、自分自身もアーヴィングが描く家族になったような感覚に襲われた。コック、ケッチャム、インジャン・ジュディ、シックスパック・パム、ジョー、いとこであるはずのロージー、カルメラ、そしてレディー・スカイ。一緒になって悲嘆に暮れ、喜び、泣き、飯を食い、酒を飲む。大きな物語である。物語というのは時に人生をも凌駕する。人生が転がる石のように進むから物語が必要なのだ。

2012/11/26

いくら

「ホテルニューハンプシャー」でも「オウエンのための祈りを」でもあったように悲しいシーンを予想させつつ、やはりその事実を迎えなければならないという、読者泣かせの作品です。思い返すたびに悲しい。でも、最後の数ページに救われます。喪失感は満載ですが、再生を感じることができる作品。

2012/02/27

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