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トマス・ピンチョン全小説 ブリーディング・エッジ (Thomas Pynchon Complete Collection)

トマス・ピンチョン全小説 ブリーディング・エッジ (Thomas Pynchon Complete Collection)

トマス・ピンチョン全小説 ブリーディング・エッジ (Thomas Pynchon Complete Collection)

作家
トマス・ピンチョン
佐藤良明
栩木 玲子
出版社
新潮社
発売日
2021-05-26
ISBN
9784105372149
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トマス・ピンチョン全小説 ブリーディング・エッジ (Thomas Pynchon Complete Collection) / 感想・レビュー

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ヘラジカ

フルスロットルで炸裂するイカれたエピソード、専門用語や固有名詞、それを交えた言葉遊びの奔流に、久々のピンチョン作品ということもあって目眩がしそうだった。しかし、陰謀渦巻く物語の巨大さには、やはり読書家の端くれとして細胞レベルで興奮させられる。『重力の虹』や『ヴァインランド』と比べると、ストーリーラインも割と掴みやすいので初読でもピンチョン・ワールドを十二分に堪能出来た(それでも再読は必須だろうが)。圧倒的知性から組み立てられた怪物的エンターテイメントに慄く。ラストも素晴らしく読後感も言うことなし!

2021/05/27

vaudou

「百科全書的な情報量を持った小説」とはピンチョンを評するときに屡々使われる定型句であるが、本書もご多分に漏れずジャンル横断的な知識を取り込みビックバンのように膨張を続ける一冊である。9.11を巡る史実も都市伝説も陰謀も全て単一の「可能性」として語りの中に包まれてしまう。とまあこの途方もなさが真髄といえるのだろう。映像的な出来事より、雑多な言葉が形作る気配にこそ重点を置いているのがあまりにも小説的すぎて面白いのと、雑音や分岐がこれといって収束せず、ただ読まれる=消費されるに任せているのがいかにもピンチョン。

2021/06/11

kentaro mori

ピンチョン史上最も笑えるのではないか。個性的なキャラクター、ウィットに富んだセリフ・・・特に訳注が素晴らしい。これがなかったら何にも理解できなかっただろう。

2021/06/02

lico

「「きみには話がパラノイアすぎるかな」「私なら大丈夫。パラノイアなら台所のニンニクと一緒で、いくらあっても困らないから」(22P)」ヴァインランドから17年、現代のパラノイアはもはや隠されたものではなくフリーな存在として顕在化している。エディパは便所の落書からパラノイアを加速させていくが、今や便所の落書にあるのは過去のメロドラマである。LAヴァイスにおいておばちゃんの頭の中にあった様々な情報と同じようにいまやパラノイアの舞台はアナログな世界からデジタルな世界へと移行しているのだとピンチョンは語る。

2021/05/30

井蛙

晦渋で巨大な作家が晩年に至ってある種の平明さを獲得するというのはままある話で、ピンチョンもその例に漏れず、かくも難解な創作を強いてきた彼の畢生の芸術的関心が、ついに単純素朴な素材と語り口を発券したかのような印象がある。とはいえピンチョンがこの物語の可能性をあまりにオープンなまま読者に明渡しているのは、当の素材が作者自身に「近すぎた」というきらいもあるのではないか。要するに僕たちはこの作品を読んで、何か9.11に対する見方を変えるかというと、おそらくそんなことはない。僕たちは今作のピンチョンの〈語り〉を→

2021/06/13

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