運慶: リアルを超えた天才仏師 (とんぼの本)
運慶: リアルを超えた天才仏師 (とんぼの本) / 感想・レビュー
ホークス
2012年刊。運慶が目指したのは単にリアリズムではなく、実在を納得させるリアリティだと言う。源頼朝の時代にこれだけの作家性を持ちえた事、その個性の理解者を得られた事は奇跡とも思える。旧様式を超えるアイデアを古い仏像に求めつつ、焼き直しになっていない。リアルなのに奔放な肉体表現は、飽くなき探究心によると思われる。表紙の金剛力士はその典型。運慶は更に、底知れぬ意志力を放つ人物像(重源、無着菩薩、世親菩薩)に到達した。人間に深く絶望しながら、人間の限界を超えようとする姿を見てしまうのは贔屓が過ぎるだろうか。
2024/03/17
Norico
「仏像のひみつ」を読んで山本先生の他の本も気になり、図書館で借りてみました。やっぱり運慶って特別なんだよなぁと実感。そして意外と自分が運慶仏を見ていたことが分かった。八大童子を見に行きたい。
2020/09/20
たくのみ
「運慶はカッコいい、快慶はうまい」 並列的に並べられた鎌倉時代の名工の傑作達。 とにかく迫力が伝わるのだ。 動き出しそうな表情、流れるようなフォルム。 実物を間近で見られたらいいのになぁ。
2014/04/07
またたび
運慶と言われてぱっと思い浮かぶのは金剛力士立像くらいの私でしたが、確かに運慶の作品は怖いのに惹きつけられる、独特の表情に目をそらせない感じがする。ヤベノケンジさん、みうらじゅんさんのコラムが面白かった。かっこいいの運慶って分かりやすい!八大童子立像が好きです。
2014/10/08
雨巫女。@新潮部
《私‐図書館》運慶のことが、よくわかる本。時代背景や、ライバル快慶とのことが、よくわかる。いろんなジャンルの人から、見た運慶論が、よかった。
2012/09/21
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