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謎とき『風と共に去りぬ』: 矛盾と葛藤にみちた世界文学 (新潮選書)

謎とき『風と共に去りぬ』: 矛盾と葛藤にみちた世界文学 (新潮選書)

謎とき『風と共に去りぬ』: 矛盾と葛藤にみちた世界文学 (新潮選書)

作家
鴻巣友季子
出版社
新潮社
発売日
2018-12-26
ISBN
9784106038358
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謎とき『風と共に去りぬ』: 矛盾と葛藤にみちた世界文学 (新潮選書) / 感想・レビュー

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さつき

『風と共に去りぬ』は中学生の時に出会い夢中になって読んだ作品。当時は繰り返し読みました。祖父母世代にとっては敗戦後に観た映画として印象深かったみたいで、よくその話しをしたことを懐かしく思い出します。一方で、あまりに豪華な映画の世界に違和感を抱いていたので、色々な疑問が解き明かされた思いです。メラニーがどこまで気づいていたかは、私も長年の疑問でしたが、アシュリについては、あまり注意を払ったことがなかったなぁと気付かされました。大人になった今読むと、また違った面が見えてきそうです。

2019/08/14

14番目の月

100分で名著での解説を見てからすっかり鴻巣さんのファンになってしまいました。 この本も南北戦争時代の時代背景や文学の傾向などとてわかりやすく書かれている。 「風と主に去りぬ」はロマンス小説ではないということはわたしも読んでいて強く感じた。 スカーレットとメラニーの生き方、友情を鴻巣さんの訳でもう一度読みたいと思った。

2019/04/24

ころこ

奇を衒った謎ときではなく真っ当な改題です。何より映画を観て、出来たら新潮版全5巻を読んだ後が本書を十分味わえます。著者は翻訳を単に異なる言語に移す行為ではなく、あるまとまりとして理解して、そのまとまりごと異なる言語で表現する行為だと捉えているようです。作者のジャーナリストという出自に影響を受けた現在のアメリカ社会にも通じる政治問題、激しさをもったスカーレットの原型ともいえる作者の祖母と南部における家系の問題、スカーレットとレットの夫婦関係のリベラルさ、レットとメラニーとの関係など、手堅い解釈をしています。

2021/02/24

Prince of Scotch

興味深く拝読。小説『風と共に去りぬ』が空前のベストセラーとなり、映画化されるまでの経緯についてほとんど知らなかったので心の中で「へえ~!」と言いながら読み進めた。新潮文庫版で全5巻の大作を3時間強の映画にしてしまうのだから、巷間言われているラヴロマンスの映画と捉えられても無理ないかなぁ、なんて思った。この物語の醍醐味を十分に堪能したければ、やはり小説にあたるべきだろう。スカーレットやレット・バトラーなどの主要登場人物ばかりでなく、脇役にも魅力的な人物が綺羅星のごとく登場してくるので。

2021/01/06

naoudo

この大長編の新訳にとりかかったとたん、同作の文体の巧緻なたくらみ、大胆な話法の切り替え、微妙な心裏の表出方法、「声」の複雑な多重性などに気がつき、驚いた。翻訳とは工程の九割は読む作業であり、書く部分の占める割合は残りの一、二割ていどだと、わたしは常々言ってきたが、この信条を自らこれほど思い知らされたこともない。Gone with the Wind は精密に読む=翻訳することによりわたしの中で書き換えられた。過去を礼賛する後ろ向きで感傷的な物語ではなく、今を生き抜こうと足掻く人々のしたたかな物語なのである。

2019/04/15

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