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国家の矛盾 (新潮新書)

国家の矛盾 (新潮新書)

国家の矛盾 (新潮新書)

作家
高村正彦
三浦瑠麗
出版社
新潮社
発売日
2017-02-16
ISBN
9784106107030
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ジャンル

国家の矛盾 (新潮新書) / 感想・レビュー

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はる

現役自民党議員の話がとても面白かった。政治には理想と現実があり、空想的平和主義者、現実的平和主義者とはよくわかる言い方だと思った。理想と現実の狭間で物事を決める現場が垣間見られた。1つのことに専門的になることも時には必要だが、国を動かす政治家にとって物事を大局観で見られることも必要なのだと思う。高村さんは非常に冷静で物事をわかりやすく伝えてくれる人だと思った。引退すると聞き、非常に残念だ。

2017/10/31

おっくー

同期から借りた本。 対談形式で読みやすい。特に安全保障問題で違憲の議論が起こる度に1952年最高裁判決いわゆる砂川判決で国家固有の権能の行使とはっきり言われている。かつ、集団的自衛権についても国連憲章がすべての国が個別的及び集団的自衛の権利を有することを承認するとあります。この判決を知らなかった私は無知であることを痛感し、今後も精進したいと思います。 また、憲法の番人は最高裁であり、憲法学者が違憲と騒いでも一学説というスタンスであるため、政治に影響が及ぼされることは無いと理解しました。

2018/12/31

ころこ

お二人の対談本で、主に昨年成立した集団的自衛権と日本の安全保障全般を議論しています。現実主義者のお二人らしく、安全保障は北朝鮮を想定しており、中国問題は殆ど出てきません。対談は昨年行われていますが、金正男暗殺以来の動きや日米首脳会談での日米同盟の評価の予想を見事的中させています。お二人が新書を使って対談しなければならないのは、マスコミの偏ったイデオロギーと実力不足に原因があるのではないでしょうか。マスコミが機能を果たしていれば、理性的な議論の場が、彼らによって常に提供されていなければならないからです。

2017/02/23

チョビ

なんでも「シロクロ」つけたがる方々がいらっしゃるが、少なくとも外交的には八方美人であること。結果的に「平和な日本」が生み出せるということ。マジメで勉強家と言われてきた人ほどそこに陥りやすいが、安倍首相は「ソコソコ」だったからこそ柔軟だという。また、政治家と学者は守るものが違うのだから、右往左往している政治家なんてダメじゃん、と身も蓋もない表現が気持ちがいい。自分何かの本の感想で「見識のない勉強もしないダメ国民の言うがままになってる政治家が一番怖い」と書いたが、その意味では頼りになるなあ、高村さん。

2018/01/31

トラッキー

新進気鋭の国際政治学者と安保や外交分野で一番の自民党重鎮との対談。政治や外交は、善悪、良否の二元論で単純化してすっきりした答えが出せる問題はほとんどなく、泥臭いやりとり、取引が必要。それを担う人材も一朝一夕には育たず、日本ではほぼ自民党にしか蓄積がないというのも、まあ頷ける。でも武力によらずに平和を追求しようとする人たちを十把一絡げに空想的平和主義者とレッテル貼りしたり、日本国憲法は世界でも一番改正が難しい仕組みになっていると、不正確な事実を振り撒くのは、どうも胡散臭く、本の価値を下げている。

2017/07/14

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