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四月、不浄の塔の下で二人は

四月、不浄の塔の下で二人は

四月、不浄の塔の下で二人は

作家
平山瑞穂
出版社
中央公論新社
発売日
2013-09-21
ISBN
9784120045394
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四月、不浄の塔の下で二人は / 感想・レビュー

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ひめか*

閉鎖的空間の中で育てられた静が兄を連れ戻すために人間世界へと足を踏み入れる。そこで青年・諒や苦労人のシングルマザー・相田と出会い、少しずつ変わっていく。人間世界のものを知らない静目線の語りが斬新で、人間の生きる世界は美しいし面白いと改めて感じられた。優しくて親切な諒に私も惚れた。強い志を持って決意したラストの静もかっこいい。これまで敵視してきた"泥人"の優しさや温かさに触れ、静と共に泣いた。俗な恋愛小説に仕上げていないところも平山氏らしくて良い。偽ファンタジー、異色恋愛物。引き込まれ、暫くは余韻が続いた。

2020/05/25

風里

設定がしっかりしていて読み応えがある。 ファンタジーの様な始まり方だが実は現実にあり得るお話で、かなりシュール。 子供は親も環境も選べないだけに、自分と社会の隔絶に気付けたのはある意味救いだったのか。

2013/10/27

ピカ

読み始めは現代にファンタジーをかけ合わせたものかと思ったら、そういうことか。兄を探す使命のために被造世界へと降り立ち、「現実」に触れていく姫君の話。静の目から見た世界の見方が面白い!杉本への想いも、このくらいの淡さで描かれているのが丁度いい。ヌースこと英一の言葉で前に進む踏ん切りをつけられて良かったな。静が真っさらに、なんのしがらみもなくなって杉本へ会いに行けますように。「泥の中にあるからこそ輝きを増す石というのもあるのではないか。」

2014/07/12

zanta

アサハラショーコーの娘はどうなったんだろうと気にかかる。私の上司が多分同年代だから。幼少時に植え込まれた価値観は、きっと生涯影響を与えるだろう。苦労しているのだろうなぁ。静が魅力的で、最後の決意も偉いなぁと感動する。また、静を助けるそれぞれも魅力的。世界と自分に違和感を感じるのはとても身につまされる。期待以上に面白かった。

2014/03/01

にこ

SFかファンタジーかしらと思ったら、思いっきり現代のお話でした。閉ざされた世界で、偏った教育をされたエンノイアと、工場で働く杉本。違う世界観の中で、一つ一つ学習していく静の話は面白かったけど、大変なのはむしろこれからですよね?その後、どうなるのか気になります。

2013/11/06

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