凡人の怪談-不思議がひょんと現れて (単行本)
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「凡人の怪談-不思議がひょんと現れて (単行本)」のおすすめレビュー
凡人の凡人による凡人のための実話怪談集――すぐ隣にある不思議を集めてみると
『凡人の怪談 不思議がひょんと現れて』(工藤美代子/中央公論新社)
朝晩はだいぶ涼しくなってきましたが、昼間にはまだ少し暑さが残ります。まだまだ涼める程度に怖い話を聞きたいですよね。かといって、テレビをつければ背筋の凍るようなゾッとする話を取り上げたおどろおどろしい特番ばかり。レンタルDVDショップのホラーコーナーを探しても「血みどろの女が…」「絶対に解けない呪いが…」といった世にも恐ろしいものばかりで、ちょうどいい加減のものがなかなか見つかりません。
そこでみなさんに紹介したいのは、『凡人の怪談 不思議がひょんと現れて』(工藤美代子/中央公論新社)。本書に収録されているエピソードは、「怖すぎてトイレに行けない、お風呂にも入れない」という類のものではなく、著者が実際に体験してきた、ひんやり涼めるちょっぴり怖くてちょっぴり不思議な話を集めたものです。
■学校の怪談――ナチュラル志向のほんわか実話系ホラー
多くの方の母校につきものなのが怪談話。本書の著者も学生時代に経験したちょっぴりホラーな逸話をもっているといいます。それは学校のトイレに関する怪談話…
2018/8/25
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凡人の怪談-不思議がひょんと現れて (単行本) / 感想・レビュー
nuit@積読消化中
【日本の夏は、やっぱり怪談〈其の三・和洋折衷〉】参加本です!なんだかほっこりさせられる不思議な出来事をつづられた工藤さんのエッセイというのか日記というのか…読んでいて飽きなかった。特に亡くなったお父様やお母様、お手伝いさんのことについてのお話については愛が感じられるのが分かる。そんな共感できる歳に自分もなったんだなぁとシミジミ。そういえば、過去の数冊も積読しっぱなしで読んでいなかったので、これを機会に読んでみよう。
2018/08/27
ままこ
不思議な話やゾッとする話のエッセイ。淡々とした文章で怖さは控えめ。「デコレーションカッターと美女」なんか色んな意味で凄かった…。なんかいる感じの表紙のイラストが怖い。
2019/08/06
ででんでん
前に読んだ「ノンフィクション作家だってお化けは怖い」の中の工藤さんの仕事場の話が怖かった。今回はそこまでゾクッとするものはなかったが、ひとつひとつをさらっとあっけらかんと書いておられるからで、じっくり考えたら恐ろしい話ばかりかもしれない。印象に残ったのは、工藤さん夫妻の家の窓から見える家のベランダ❓で洗濯物を干す美女の話。
2018/11/12
藤月はな(灯れ松明の火)
この作者の話を読んでいると「今までよく、無事でいられたな・・・」と思うような話もあるので心臓に悪い・・・。特に怖かったのは「ナイトクラブの控え室にあった血痕」。それを読み終えた途端、お腹の底が一気にヒュッと空っぽになったように感じ、手のベタっとした感覚と鉄錆の匂いを想像してしまった。これ、ナイトクラブで鼻の下を伸ばしてご満悦だった男性陣には絶対に分からない怖さだと思います。そして明らかにヤバい物件で悪化した喉を医者やお祓いしてくれる所に行くのでもなく、リペアショットで治す作者の豪胆さに一番、度肝を抜かれた
2019/02/21
ゆみきーにゃ
《図書館》久しぶりの工藤さん。相変わらずのほほ〜んと暮らしているようで、実は色々体験されていて面白い。工藤さんの本は読みやすくてあっとゆう間に読み終わってしまうのが残念。
2019/06/04
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