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死にがいを求めて生きているの

死にがいを求めて生きているの

死にがいを求めて生きているの

作家
朝井リョウ
出版社
中央公論新社
発売日
2019-03-07
ISBN
9784120051715
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あらすじ

朝井リョウが放つ、2年7ヶ月ぶりの新作は、“平成”を生きる若者たちが背負った自滅と祈りの物語。誰とも比べなくていい。そう囁かれたはずの世界は、こんなにも苦しい――「お前は、価値のある人間なの?」植物状態のまま病院で眠る智也と、献身的に見守る雄介。二人の間に横たわる“歪な真実”とは? 毎日の繰り返しに倦んだ看護師、クラスで浮かないよう立ち回る転校生、注目を浴びようともがく大学生、時代に取り残された中年ディレクター。交わるはずのない点と点が、智也と雄介をなぞる線になるとき、目隠しをされた“平成”という時代の闇が露わになる。賞賛の声、続々! 梶裕貴(声優)「朝井リョウの小説は、人を裸にする。本作でも見事に脱がされました」 吉田大八(映画監督)「あらゆるものを剥き出しにする容赦ない光、なのに優しい希望の詩」電子書籍版特典として、朝井リョウ、伊坂幸太郎をはじめとする「螺旋プロジェクト」全8作家が早稲田大学にて行った座談会がついています!出典:「『螺旋』の先にある新しい小説の景色」(2016年7月発行「小説BOC2」に収録)

死にがいを求めて生きているの / 感想・レビュー

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tonkotsu

「桐島・部活やめるってよ」「何者」の朝井リョウさんの新作、朝井さんの小説の中では一番長いかなと思うくらいのページ数(473ページ)。今作は8人の作家による文芸競作企画の「螺旋(らせん)」プロジェクト第一弾作品。植物状態のまま病院で眠る智也と、献身的に見守る雄介のいる病室の風景からスタートし、そこから(過去に戻り)2人の小学生時代から大学生時代までを描く(舞台は平成)。これは読む人によって捉え方は違ってくるかなと、個人的には朝井さんにすべてを見透かされているようで怖かった(笑)。

2019/03/14

さっこ

「螺旋プロジェクト」なるものの作品なんですね。一族の対立がテーマらしいプロジェクトなんですけど、知らないで読みはじめたのでちょっと「?」という感じになってしまいました。でも、読み終えるとゾクゾクしました。第1章から10章まであって、1から10へ繋がった時の衝撃がスゴイ。なんと表現していいのか「やられた」という感じです。500ページ近くある作品ですが、一気に読めて面白かったです。

2019/03/21

Kanako

息が出来なくなるような、壮大な物語でした。冒頭と最後でがらりと抱く感情を塗り変えられ、本当に、やられた、と思いました。螺旋プロジェクトという壮大なテーマのもとに、朝井さんが描く現代の生きずらさが融合し、見てはいけないものを直視してしまったような、胸に刺さる余韻を残す物語でした。読んだ後呆然としてしまって、これからどうやって生きていこう、と本気で考えてしまいました。

2019/03/19

メルト

智也と雄介、二人の青年の物語。傑作だった。平成という時代は、個人間の対立が周囲によって奪われた時代だ。僕の学校では、運動会で危険な種目が無くなったり、優勝が無くなって各団に別々の賞が与えられるようになったり。そんな中で「目立たなければならない」「何かを成し遂げなければならない」。そういった、生きていく中での地獄が描き出されていて、精神的に血を流しながら読んだ。ここにあるのは、どこかで別の道を歩んでいた自分の姿だった。自意識や劣等感に押し潰されて、死にがいを求める人生にならないようこの本はまた読み返したい。

2019/03/14

波多野彩夏

朝井リョウの作品を手にするたびに、いつも私は驚きたじろぎ、みっともなくうろたえてしまう。この人はなんて、読者に「第三者であること」を許してくれないんだろう。読み手自身もまた、ひた隠しにしているものを見透かされ、何もかもを剥ぎ取られていく。「生きがい」ではなく「死にがい」を求めてしまうのは、まっとうに〈何か〉を積み重ねて生きていくことが出来ない人間だからか。青春小説なのだと思った。著者が得意とする、ひりつく群像劇なのだと思っていた。それなのに、すべてを読み終えた今、私は途方に暮れている。【ゲラにて読了】

2019/03/11

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